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2008年8月16日に木村昭一先生にご案内した汽水域で採集されたフネアマガイです。
伊豆半島などでも見つかっているようですが三重県では初のようです。

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この形を三重県で見られるとは思ってもいませんでした。
三重県は意外とトロピカル度が高いです(笑)。
この他にも激珍な巻貝が同所的に見られました。
動画も撮ったので公開できる日が待ち遠しいです…。

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汽水域で採集したカバグチカノコ属の一種(ヒロクチカノコガイ本土型)です。
これまでヒロクチカノコとかヒロクチカノコガイと呼ばれていたものです。
枚挙しませんが複数の文献で、ヒロクチカノコには沖縄型と本土型の存在が知られており、
沖縄型がヒロクチカノコに当たることから、本土型は未記載種になります。
そのため和名が未詳になり、こんな長いタイトルになってしまいました。

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左が泥地で右がコンクリート護岸です。
マガキなどにもよく付いています。左の場所は埋められました…。

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汽水魚水槽に入れるといわゆるコケ掃除に役立ちます。

この貝は属名がNeritinaとNeriptironがあり、どっちが正しいか私ではわかりません。
また亜属も設立されているので、ますます混乱しています。どなたか教えて下さい…。

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写真左は和名から隠しようがないので書きますが、模式産地の和歌浦産ワカウラツボです。
2006年4月30日に雨の中でしたがyさんsさんと某博物館の方にお世話になり、
見つけることが出来ました。2007年3月の論文では和歌浦では絶滅とあります…。
右2つは愛知県の河口域で採集した個体です。ここも絶滅したかもしれません。

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護岸近くにある捨石をひっくり返すと見られました。
泥々の中から奇麗な貝が出てくると何かほっとすると同時に、
何もアピールしない貝たちは、存在が十分に認識されているのかも気になりました。
この場所は私が子供の頃から何度も遊んだ場所で思い入れがあり、
この場所の重要性を認識して守る会も存在しているため少し安心していました。

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ところが、この有様です。奥に見える真新しい護岸の真下に、
このワカウラツボたちが暮らしていました。完全に埋まっています。
手前の高く積まれた土砂はダンプやユンボが奥の護岸工事するためにだけ、
簡易的な道として作ったものでした。この道は数kmに渡って続いています。
そのためにどんだけの生き物たちが下敷きになったことか。
この後に数度行きましたがワカウラツボは1個体も確認できませんでした。

怒りが治まらない私は守る会に強い調子で指摘しました。
色々あって、復元する云々と言い出して、私は呆れてしまいました。
一度失った自然は元に戻らないから守る意味があるんです!
この工事でどれだけ多くの貴重な生き物が絶えてしまったことでしょう。

干潟は潮汐と標高によって、潮上帯(満潮でも陸上の部分)、
潮間帯(満潮から干潮の間)、潮下帯(干潮でも水がある部分)の3つに大別され、
その中でも更に細かい微環境で、それぞれの種類が棲み分けをしています。
干潟は広さで価値を決める傾向があり、今回の護岸工事と埋め立てによって、
干潟全体の1%しか減少しなかったとしても、今回の1%の場所には、
貴重な種類の多い潮間帯の微環境を総なめするように埋められてしまいました。
真っ平らで広いだけの泥地とは全く違う生物たちが暮らしていました。
このたった1%に貴重な生物が凝縮するかのように利用していたのです。

人から見ればこうした護岸際は埋めやすいので、各地で次々とやられています。
干潟を観察するためにこうした環境を潰して、遊歩道まで作っているところもあります。
こうした事態を未然に防ぐには、専門家の助言がより重要視されることが望まれます。

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三重県の汽水域で採集したミヤコドリです。
鳥ではありません。同じ仲間にヒナユキスズメというのまでいます。
こちらはまだ1度しかお目にかかっていません。どちらも軟泥で見かけます。

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石から剥がすと赤い汁が出てきて、
なんかやっちゃった?という気持ちになります。
気持ち悪くて食べる気になりません。それも生き残り戦略か?

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汽水域に流れ込む下水管に泥が堆積していて、
その中にある石を持ち上げたらたくさん付いていました。
この場所は税金の無駄遣い工事で昨年埋められました(憤慨)。
おそらくミヤコドリや他のベントスは全滅したと思います。
干潟は汚い泥しかないように見える場所でも、
その下にたくさんのベントスたちが暮らしていることを知ってほしいです。

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三重県の干潟で採集しました。小月信恵です(爆)。

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この巻貝の名前が気に入って、ずーっと捕りたいと思っていたのですが、
捕りたい貝ほどなかなか捕れないもので、随分と時間が掛かりました。
旋風裂斬...弧月斬(謎)。ちょっとふざけすぎ?