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2021年6月5日は滋賀県で、まふゆのうじさん、ヤマノカミくん、ささきくんと採集しました。
07~11時は、まふゆのうじさん、ヤマノカミくん、私で某貝狙って、3箇所で頑張りましたが、
まふゆのうじさんが時間切れでお別れ。その後にヤマノカミくんが潜って狙ってみたり、
更に2時間ほどやりましたが、1個体も捕れませんでした。この貝はやはり最高の難易度。

4箇所目はデメ釣り。5箇所目は私が某貝を狙って潜りましたが、思っていた環境ではなく、
早々に諦めました。初めて潜った場所だったので、カワニナを拾って上がりました。
水温が高くなったので、カワニナの数が多く見られて、泳いでいるだけで楽しかったです。
動画 https://youtu.be/EGjuehqqkbY

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左はホソマキ、他はいわゆるハベですが、右はフトマキにしておきます。
6箇所目はささきくんが加わってくれて、釣りと観察しましたが、狙いの魚は捕れずでした。
皆さんお疲れさまでした。幻の貝では終わらせたくないので、たま狙いたいなぁ…。

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2021年5月29日は三重県の汽水域で、魚捕りのついでにヤマトシジミを拾いました。
ここは何度も食べたことがある場所です。以前にシジミ捕りされていた方が、
色々なところで捕って食べたが、ここは一番美味しい、近所に配るとこの場所は喜ばれる。
そう話されていました。私の中では二番目ですが、美味しい場所だと思っています。
たいてい捕るのは冬です。寒蜆という旬があるからです。旬の時期は人によって異なり、
white-wingsさんに3回も、夏が旬だとご指摘を頂いたので、とりあえず初夏に食べてみました。

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いつもと同じように、錆びた網に乗せて、1日ほど砂抜きしました。
水から茹でました。白濁具合が弱い。殻を外して、汁を飲んでみましたが、味が薄い。
味噌を入れてひと煮立ち、ネギを加えました。汁が薄いだけではなく、シジミの味も薄い。
5~6個まとめてよく噛んでも味が薄い。ネギスープみたいな感じで食べ終わりました。
初夏のヤマトシジミは、冬にどこで捕った個体よりも、味が薄く感じました。

宍道湖の漁師さんの意見を見つけました。勝手ながらまとめると、
旬は6~7月中旬(夏・梅雨)と12~3月上旬(冬)。「よりしじみのエキスが出るのは寒しじみ」。
身が大きくプリプリの食感は梅雨、汁物にすると味が濃いのは冬ということかと思います。

今回は5月29日なため、旬の走りだとしても、少し早いのもあるでしょうし、
味噌汁にしたのと、あまり大きな個体が捕れておらず、プリプリ食感は、
味わえなかったのかもしれないです。ただ、やっぱりシジミは汁を味わいたいので、
旬が2回あるとしても、寒しじみの方が私は好きです。お陰様で色々と勉強になりました。

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模式産地とは新種記載の際に、模式標本(担名タイプ)が採集された場所です。
カワニナ属の場合は、沖の白石のシライシカワニナ、南郷のナンゴウカワニナなど、
狭い地域にだけ棲む種があるとされているため、同一産地から得られた標本(トポタイプ)は、
他の種類と比較する際にとても大事です。しかし、模式産地はあやふやな場合も多いです。
例えばヤマトカワニナは「Lake Biwa, near Kiyoto.(京都の近くの琵琶湖)」です。どこだぁ。
外国人が1875年に採集して1876年に記載であれば、そんな書き方も致し方ないかもしれません。

Watanabe and Nishino 1995 ではオオウラカワニナ、クロカワニナ、フトマキカワニナ、
タテジワカワニナ、タケシマカワニナ、シライシカワニナ、ナンゴウカワニナ、
ホソマキカワニナの8種が新種記載されました。オオウラカワニナとクロカワニナは、
西浅井町大浦が模式産地とされています。大浦も広いです。記載論文の採集地の地図に、
75番のプロットがあり、そこは三位の浜(地先)あたりです。種ごとの地図でオオウラを見ると、
河原の浜(地先)あたりにプロットがあります。両地点は400mくらい離れています。
どちらもオオウラとクロが生息する水深2~4mではなく、5~10mある場所で異なります。
採集地と種ごとの地図は、それぞれ不正確な手書きで、粗雑なものなのです。

記載論文は「びわ湖の底生動物Ⅰ」の調査を基に記され、そちらの地図の方が正確です。
「びわ湖の底生動物Ⅲ」は調査場所が全てプロットされ、そこから75番の位置を推定し、
採集された水深2~4mを囲うと黄色の場所(黒崎)です。記載論文とは1.19kmも離れています。
カワニナ図鑑の生息地写真で、オオウラカワニナの模式産地とした撮影場所は、
八幡神社御旅所付近です。そこと黒崎は1.46kmも離れています。いつかは訂正します…。


日本産カワニナ属20+3種類の模式産地を地図に記しました。広域分布のカワニナ種群は、
大まかな範囲でも問題ないでしょうが、ヤマトカワニナ種群やタテヒダカワニナ種群は、
クロダカワニナを除いて、琵琶湖水系だけに分布するため、正確な模式産地は重要です。
そうした中でイボカワニナの模式産地が、琵琶湖に近い水田(流入小河川)としか分からず、
広範囲になってしまったのは残念です。基本的に記載論文から模式産地を特定しましたが、
他にも多くの文献を参考にしました。それを列挙すると大変長文になるのと、
個人ブログで簡単にまとめただけなため、すみませんがここでは割愛させて下さい。
先人の熱い記述に感謝しています。さわだ君にも助言を頂き感謝しています。

カワニナ属というマイナーな種類なので良いですが、いくら模式産地とは言っても、
淡水魚でこれをやると、乱獲などが懸念されるため、難しいだろうなと思いました。
ただ、クロダカワニナの模式産地の記事を出してから、まあまあ捕りに行った人がいるようで、
琵琶湖などの広大な場所は良いとして、狭い水路は気を付けないといけないなと思いました。

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滋賀県の山でさわだ君が採集したエチゼンビロウドマイマイです。
私にはわかりません。雨で濡れています。そういうときはマイマイチャンスなのでしょうね。

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2021年5月1日は琵琶湖と周辺でカワニナ採集しました。
左右は別々の琵琶湖流入河川の河口域で捕りました。イボ(ハベ)かなと思います。

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雷雨、強風、高波、農業濁水と最悪な状況でしたが、落ち着いた頃に潜りました。
クロ、オオウラ、カワニナ種群、イボ、ニセマツカサガイ琵琶湖型、ナガタニシです。
動画 https://youtu.be/C4-Ip1jQkVg

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大浦地区ではないですが、オオウラ形態のが捕れる場所へ。まあまあいました。

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左3つがオオウラ、右2つがヤマロクです。似ていますね。

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1枚目の画像の胎殻です。両方ともイボなのかなぁ。左は浅コセイかも…。