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2021年12月4日夜~5日未明は愛知県でmaikyさんと採集しました。
干潮の約1時間50分前に着いたのに、干潟はヘッドライトが10個くらい動いている。
ハマグリ捕りする人は年々増えるが、それと比例するように、ハマグリは年々減っている。
大きなハマグリは1個体しか捕れず。以前に来たときは少なかったアサリが割といたので、
持ち帰ることにしました。このアサリも三重・愛知県でハマグリが増えだしたときに、
比例するように激減したので、アサリが回復するということは、ハマグリさようならですね。

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15時間ほど砂抜き(1回水替え洗浄)。ハマグリからはほとんどシルトが出なかったです。
アサリからは砂が出ましたが、もっと出ると思ったので、少し不安はありました。
ハマグリとアサリを一緒に茹でて、試しにしょうゆに付けて食べてみました。
ハマグリは爽やかな風味で相変わらず美味しいです。アサリはジャリと来ました。
味は悪くないかもだけど、ジャリが全てを台無しにする。飲み込めませんでした…。

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どうして砂抜き失敗したんだろう。塩分や鉄分は問題ないし、エアレーションもしていた。
もしかすると水温が低すぎて、活動が弱かったのかも。ヒーターを入れるべきだったかな。
茹でる前に2つほど割れたものがあったので、ハサミで小さく切って汽水魚水槽へ入れたら、
タネハゼがいつもと違う機敏な動きで食べたので、もうこれしか使い道が無いと思いました。
細かく切って、砂を洗い流して、ジッパー袋へ入れて、冷凍しました。餌の出来上がり。

茹でた汁はそのままでめっちゃ美味い。アサリの味があるかどうかは微妙ですが、
ハマグリの味は強く感じます。一度にたくさん飲めないので、ペットボトルで冷蔵庫保管。
小鉢に少し注いで、レンジでチンして飲むと、めっちゃ美味い。しばらく楽しめそうです。

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ハマグリはうなぎのたれが余っていたので、それを使っていつもの紅生姜煮にしました。
これは裏切らない。1つ食べるだけで幸せな気分になれる。酒のつまみに最高です。
今後はアサリを持ち帰らないでおこうと思いました。ハマグリだけで十分です。

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2021年11月27日は濃尾平野でささきくんと採集しました。
魚採集のついでに某川へ寄りました。カワニナ採集は9月23日から約2箇月ぶりです。
ちょっと色々あって、カワニナも見たくない時期があり、引き出しに鍵をかけていました。
その色々もだいぶ消化して、いざカワニナへ向き合うと、だいぶ鈍っていました。
練習を1日休むと取り戻すのに3日掛かる。そこまでではないにしても近い感じでした。

リハビリとして某川の個体を捕って、あぁこの感じと思い出してきました。
左はささき君が捕って渡してくれた個体ですが、しばらく何も言えなくなりました。
螺層が圧縮されてカゴメみたいだし、細長いし、でも殻底肋は多いし、何だこれと。
8月よりも前であれば、すっと答えられたのかもしれないけど、良い頭の体操になりました。
これがきっかけなのか、引き出しが少し開いてきた気がします。

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二枚貝も捕りました。現地ではミナミタガイと思っていたけど、写真だとヌマガイぽい。
この引き出しには、開けたところで、何も入っていないんですよね…。

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2021年6月27日に琵琶湖で採集したヒラガマノセガイ(オトコタテボシガイ)です。
暗岩へ行く途中で捕り、まふゆのうじ君に譲って、出水管を画像を送ってくれて、
これはアレかもということで、Y君に同定をお願いすると、自信はないがタテボシガイだと。
それからずっと気になっていました。11月6日にZoomで淡水貝類研究会があり、
フリーディスカッションの際に、参加者全員に画像を見て頂き、再び同定をお願いしました。
マツカサガイではないかという意見も頂きましたが、W君から瀬尾論文のアレで合っていると。
他に異論を下さる方はいなかったので、コアな淡水貝屋さんからのお墨付きを頂いた気分です。

アレというのは(瀬尾, 2019)で、TypeⅡとされているものです。学名や和名は色々なので、
論文を読んで判断して頂きたいですが、ここでは Lamprotula leaii と見なし、
ヒラガマノセガイ(オトコタテボシガイ)としました。ヒラガマノセガイという和名は、
さわだ君から教えて頂きましたが、(真の)オトコタテボシガイでも良いかもしれません。
従来のオトコタテボシガイは Tribe Nodulariini, Genus gen. sp. 1 と見なし、
ニセマツカサガイ琵琶湖型(=セタイシガイ=オトコタテボシガイⅠ型)としました。
生体は(瀬尾, 2019)で2個体、今回の採集で3個体目です。他に死殻は見つかっているようです。

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暗岩(最近の渇水で洗岩かも)へはたも網を持って泳いで、某生物を狙っていましたが、
貝は素手(手袋)で捕っています。分厚く苔むしていました。手で擦ると簡単に落ちました。
完全に砂へ何度か潜れば、落ちる可能性も高く、常に砂から出ている生態なのでしょう。
左下(左)と右下(右)はタテボシガイですが、糸状の苔(アオミドロ)が確り付いています。
砂へ時々潜ってこの程度なのだと思います。ヒラガマの方は苔が何層にも重なって、
殻に近いところは死滅して、その上に新しい苔が出来ている感じです。
タテボシやニセ琵琶はたくさん捕りましたが、こうした苔状態なのは極希です。

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水管です。まふゆのうじ君が撮影した画像です。掲載許可を頂きました(感謝)。
初めに見たときはニセマツ類よりも、マツカサガイに近いなと思いました。
この個体は現在もまふゆのうじ君が飼育中で(凄い)、W君のところへ譲渡予定です。
分子系統なども調べてくれるそうです。その結果がどうであれ面白い個体に出逢いました。

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7月3日に2(4)個体目を探すも捕れませんでした。やはり少ないようです。
上段の左4つはタテボシガイ、右2つはニセマツカサガイ琵琶湖型です。
なるべく形に特徴のある、タテボシガイを拾って来たので、同種に見えないですよね。
水管形態はほぼ同じです。ニセ琵琶は少し見辛いですね。典型的な水管画像です。

ホロタイプ画像はこちらにあります。(瀬尾友樹, 2019)まで Unio reinianus が、
オトコタテボシガイとされてきました。こんなの捕ったことある人はいるでしょうか。
生体であるとしたら4個体目ですね。Nodularia hirasei はセタイシガイです。
これがニセマツカサガイ琵琶湖型かと思いきや、何か私が捕った個体に似ている気がする。
スケッチの下側はニセ琵琶の若い個体のような。よくわかんなくなって来たぞぉ。
もしかしてニセ琵琶は未記載種なのか。砕けた解説にするつもりが、難解になってるかも…。

ヒラガマノセガイは外来(史前帰化)の疑いもあるのですが、1番目の画像を見ると、
ガマノセガイ属の一種と、オトコタテボシガイの上は、ヒラガマノセガイにも見えます。
絶滅して移入されたと考えるよりは、在来のまま別種と混同されて来たのかもなぁと。
5番目の画像は未だにヒラガマじゃないかと疑っています。すみませんY氏。
出水管確認したい。なぜ私は捨ててしまったんだぁ。今回の個体とはだいぶ離れた場所です。
ニセ琵琶やタテボシとした中に、ヒラガマは混じっているのだろうなぁと思うと、
これからもカワニナ捕りついでに、頑張って潜って狙ってみたいと思いました。

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瀬尾友樹, 2019; Lopes-Lime et al., 2020; 近藤高貴, 2020; 川瀬基弘ほか, 2021
などを参考に日本産イシガイ科2亜科6族14属29種(31種類)を一覧にしてみました。
ヒラガマとマツカサガイ属の線が切れていますが、これは単なる長さ調整の失敗です。
滋賀県は17種類です。このうち滋賀県の固有種は、ニセマツカサガイ琵琶湖型だけです。
琵琶湖淀川水系(滋賀県・京都府・大阪府)に広げると、オグラヌマガイ、イケチョウガイ。
外来は改良母貝、その疑いはドブガイモドキ、ヤハズヌマガイ、ヒラガマノセガイです。

右下の画像はヤハズヌマガイだと思われる個体です。フネドブガイ属の一種として、
昨年に同定しましたが、4月にこちらの紀要を拝読した際に、同種かもと思いました。
その後にTさんから最近教えて頂いたのですが、和名提唱があったようです。
私がブログで指摘した、豊橋市のフネドブガイ、一部で有名な外来魚がいる水系が、
この種ということで、琵琶湖の個体もヤハズヌマガイだと思います。誤同定ですみません。
外来の疑いが強いので喜べませんが、琵琶湖の情報はないため、初記録なのでしょうね。

滋賀県のニセマツカサガイ西日本型ですが、マツカサガイとされてきた中に混じっていそうで、
No.385の右はそうじゃないかと思っています。これもW君らの発表だと別物かもと。
イシガイ科の分類は今後も不安定そうですね。もう頭痛くなってきたので終わり笑。
多くの方々のお蔭で、色々なことを知ることが出来ました。ありがとうございます。

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2021年9月23日は滋賀県でささきくんと採集しました。
1~3箇所目は魚関係の様子見。4箇所目。カメラぶっこみと釣り。ついでにカワニナ拾い。
カワニナ種群(チリメンカワニナ形態)、ハベカワニナ、クロダカワニナだと思います。
ここは過去に採集したことがあるので、持ち帰って胎殻を調べたりせずに逃がしました。

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5~6箇所目は釣り。7箇所目。潜って魚撮影。ついでにカワニナ拾い。
ホソマキカワニナ、ハベカワニナ、クロダカワニナだと思います。

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7箇所目の胎殻です。左はハベ、右はクロダで良いと思うのですが、中央は中間的のような。
親の殻底肋もハベにしては多め。うーん。交雑だと言えばすっきりするのでしょうか…。

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2021年9月11-12日は琵琶湖でmaikyさんと採集しました。
1箇所目はmaikyさんご所望のナガタニシ属の一種を狙います。
海パンで潜りましたが、冷たいけど何とかなりそう。夕方で底の方は暗くて見えない。
ライトを使ってもスポット的に明るくなるだけで、広く探すには不向きでした。
水深4~6mを何度も潜りましたが、見つかりませんでした。ここいると思ったのだけど…。
写真はニセマツカサガイ琵琶湖型とサザナミカワニナなどです。右2つは同定保留中。

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ニセマツカサガイ琵琶湖型も上中と下では、だいぶ印象が違います。

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2~3箇所目はウナギ狙いでした。4箇所目はウナギとナガタニシ属の一種を狙いました。
ウナギをぶら下げた状態で、5~6m潜りを何度も続けて、浮上時の抵抗がしんどかったです。
ナガタニシ属の一種はぜんぜんいないのですが、あっもしかしてと思ったのがこの時。
浮上途中で息は苦しいですが潜行したら、オオクチバス類が暴れて泥を巻き上げ、
見えなくなりました。仕方が無いので、このあたりだろうと思うところで、握って浮上したら、
手にはヌマガイの殻がありました。再び潜る力は残っていなかったです…。
ヒメタニシではないと思ったのですが、ナガタニシ属の一種の殻の疑いはあります。
動画です https://youtu.be/rbcjAUjdi2M

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1箇所目の胎殻です。左は何なんだ。クロカワニナとヤマトカワニナ肋型の中間は、
場所によっては見かけますが、クロタカワニナとヤマトカワニナ結節型の中間ぽい。
クロやヤマトにしても、胎殻の暗色帯が細く、縦肋が弱い気がする。余呉湖にいそう。
右は予想通り過ぎてつまらない、大きな胎殻が出てきました。好きな貝ですけどね。