記事一覧

ファイル 1886-1.jpg

2024年6月15-16日は琵琶湖で内山りゅうさん、ささき君、ヤマノカミ君、
西村の4人で採集しました。その前に1人でカワニナ潜りしていました。
潜る予定の場所はバサーだらけで、7~8人の前を泳いで横切ることになるため断念。
潜ったことが無い人のいない場所へ。ウエットスーツ、18:08~18:43(35分間)、1070m遊泳。
今年初のフード無しの革手袋で、寒くはなかったですが、風が強くて湖流も発生していて、
泳ぎ難くてかなり体力を消耗し、着替える時は強風でタオルが飛んで行く状況でした。

ファイル 1886-2.jpg
左からカワニナ種群、ケショウカワニナ、イボカワニナ、ナガタニシ、トキタマカワニナ。

ファイル 1886-3.jpg
左と中央は水深1.5~2mほどの浅場、右は水深5~6mの深場。
右はナガタニシで良いかなと思ったのだけど、左と中央はオオタニシかナガタニシか迷う。
もしかすると、全部オオタニシかもしれないが、その根拠が示せない。わかりますか…。
夜にイワトコタニシも狙ってみましたが、よく似たつるつるのヒメタニシだけでした。
動画 https://youtu.be/XGWCFeTmWvA

ファイル 1886-4.jpg
琵琶湖へ来ると、また虹かくらいよく見るのだけど、これは撮影したくなりました。
虹の内側が明るいのはよくあるけど、虹の内側だけ茜色なのは珍しい気がします。

ファイル 1886-5.jpg
上段左は内山さんから頂きました(感謝)。移入の純系のオオサンショウウオだそうです。
上段右はヤマノカミ君が、シマヘビがいるというので見に行くと、マムシでした(怖)。
でも今見るとシマヘビかも。ヘビはよくわからないので、近付かない様にしよう。
下段の左はトキタマ、中央はイボ、右はケショウ。また来年も琵琶湖で会いましょう。

ファイル 1885-1.jpg

コセイカワニナ改めアザイカワニナがようやく新種記載されました!!!
正直な感想は長いっ。未記載種と思ってから14年ですよ。でも本当にありがとうございます。
アザイカワニナ Semisulcospira (niponica) nishimurai Sawada in Sawada et al., 2024
新種記載論文 https://evolsyst.pensoft.net/article/124491/
プレスリリース https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-06-12

2010月08月28日にmaikyさんと私(西村)は、安曇川河口にカワニナ類目的で潜りました。
陸でmaikyさんと同定を試みると、カゴメカワニナぽいけど、何か違う感じの個体がいました。
次体層の縦肋数などの計数形質が当てはまらない。家へ帰ってS先生にメールで、
同定をお願いしました。それが画像(Outlook)です。下段中4つについて微妙と書いています。
今見返すと下段一番左も同種だと思います。他にも誤同定がありますね。

ファイル 1885-2.jpg
2010月08月30日に胎殻を確認し、それをS先生へメールしました。それが画像(Outlook)です。
これはカゴメでもハベでもない。カゴメモドキやタカシマカワニナと書いています。
2010年09月1日に当ブログにて記事化。現在は一部を残して削除。
2010年09月18日に再びmaikyさんと同所へ潜り、S先生へ採集したカワニナ類を送りました。
2010年09月23日にS先生から「カゴメ系の新種でいいでしょうね」とお墨付きを頂きました。
2010年11月30日に「日本産カワニナ科図鑑」を開設しコセイカワニナを掲載。当ブログで記事化

未記載種だろうということはわかっても、自分で新種記載する能力がない私は、
誰か記載やってくれないかなぁと探すことに。S先生やTさんにお願いするもうまく行かず。
2014年に別のTさんがやってくれそうでしたが、2015年に予算申請が通らず立ち消え。
2016年7月24日にさわだ君と採集し、記載してくれるというので全面協力しました。
最速で2016年の冬には、記載の見込みもありましたが、そんなにうまく行くわけがありません。
詳細に書くと色々な方面への、不平不満になりそうなので、途中おもっきり割愛しますが、
2回のリジェクトの後に、3回目の2024年6月10日にようやく新種記載されました(歓喜)。

ファイル 1885-3.jpg
コセイカワニナではなくアザイカワニナとしたのは私の提案です。
湖西地域以外からも同種と思われる個体が見つかり、地域名を付す必要が無くなったからです。
それではニシムラカワニナかというと、これも何だかしっくりこないところもあり、
さわだ君と考えていたのですが、滋賀県で有名な武将の浅井長政公を思い出しました。
小谷城跡へ下調べにも行きました。「これでアレは決定」と匂わせています。
和名はアザイカワニナに決定。プレスリリースには「浅井氏の最大勢力」とありますが、
それは長政公の時代です。学名と和名どちらも人名という、割と珍しい新種になりました。

この日を迎えるには、多くの方にお世話になりました。改めてありがとうございました。
新種記載にご尽力された、さわだ君を始めとする著者、そして協力・関係者の皆様。
この種小名は駄目だと言えば、献名はそこで潰えたので、度量の大きさが窺えます。
発見へ至るまでに、採集へ同行して下さったmaikyさん、精査して下さったS先生、
お二人の代わりとして、献名という名誉を頂いたこと、忘れないように受恩刻石します。
今は石よりもネットの方が、深く刻まれるので、受恩刻網ですかね。ここに残します。

ファイル 1885-4.png
日本産カワニナ科図鑑は1月から更新を停めていますが、アザイが記載された後に、
変更する予定でした。ただ、タテヒダ近似種群(タテヒダ、オオウラ、ケショウ、シノビ、
サザナミの5種)の識別があまりにも難しく、というか出来る人なんていないと思うので、
それをどうエイヤー同定しようか、悩んでいるうちに、進まなくなっていました。
とりあえず変遷表だけ更新しました。 https://tansuigyo.net/a_biwae/00.html

ファイル 1881-1.jpg

茨城県の河川敷で撮影したヒタチマイマイです。
さわだ君が採集して撮らせてくれました(感謝)。Xにポストしたらセンシティブ画像かも。

ファイル 1876-1.jpg

愛知県の公園で撮影したオカチョウジです。
5月3日に撮影した、愛知県の公園シリーズが続いていますが、陸貝までいました。
どんな公園だという感じですね。別の生き物を撮影したつもりでしたが、
家へ帰って写真を見たら、端の方でたまたま写っていました。軽くネット検索すると、
オカチョウジガイかなと思って、さわだ君に教えを乞うと、オカチョウジだそうです(感謝)。
何々ガイって付すか付さないか迷いますよね。それに関しては過去に書いたので割愛。

ファイル 1868-1.jpg

2024年5月11日は濃尾平野で貝採集しました。
ウエットスーツ、13:59~14:29(30分間)、60m歩いて行き、535m泳ぎ、54m歩いて戻りました。
水槽のタナゴ類用に二枚貝を捕りに行きました。雨はしばらく降っておらず濁りも増水も無い。
日差しも強くて寒くもない。余裕だろうと思っていましたが甘かったです…。

朝からカメラぶっこみ撮影していたのですが、澄んでいる川と極端に白濁した川があり、
代掻き濁水が発生していると思いました。これはまずいかも。感潮域なため潮止まりを確認。
干潮13:56で川なので少し遅れるだろうから、14:15頃から落ち着いて来るのではないか。

現場へ着くと濁流でーす。岸際は代掻き濁水の影響が強くて透明度は30cmほど。
手を伸ばすと手が見えない。流心部へ泳ぐと50~80cmくらいになるがゴミだらけで汚い。
潮止まりになっておらず、川の流れと引き潮が合わさって、凄い力でうねっている。

流心部へ入るとあっという間に、30mくらい流されているし、引き寄せられて岸へ戻り難い。
岸際は視界がほとんどないので、岩などにぶつかる。体力の減りが半端ない。
本当は入水して下流へ50mくらいの範囲を探して、上げ潮に乗って戻ってくるつもりが、
200m以上も流されてしまった。もう少しやりたかったが、貝も捕れたので戻る。

ファイル 1868-2.jpg
岸際の岩や泥を掴んで勢いを付けながら、透視度30cmのところを遡上する。
川から抜け出すまで底は泥。足元が泥だらけ。こんな予定じゃなかったんだけどな。
家から持って来た水道水を浴びる。着替え終わると何か体が痒い。汚いところへ入ると、
いつもこの痒さになる。代掻き濁水と潮の時間の予測を間違えた失敗潜りでした。

ファイル 1868-3.jpg
タテボシガイ、ヨコハマシジラガイ、カワニナ種群です。
動画 https://youtu.be/6VFZRBBNZ6E

ファイル 1868-4.jpg
胎殻は見慣れたチリメン形態。分布的にはキタノかな。