
今朝、某テレビ番組で、愛知県の食べ物として「たません」を紹介していました。
実は一昨日作ったばかりでした。ネットで検索してみると、あれ?と思うものばかり。
私が小中学生の頃に食べたものとは違うものが多く、また作って食べたくなりました。
そして、先ほど私の地域では、最も普通の玉せんを、作ってみました。
ちなみに、玉せん(最近はひらがなが多い)は、玉子焼きと煎餅の略です。

作り方ですが、まず鉄板で少しだけ焼きます。屋台やいい加減に作られている玉せんは、
最近はこの作業を飛ばす店も多いですが、これはせんべいの風味をよくして、
サクサクだけではない歯応えを作るためには大切な工程です。
また、せんべいが反るため、その内側に玉子焼きを入れると、最後に2つ折りにした際、
せんべいに玉子焼きが、包み込まれるようになって、食べやすくなります。
でも、鉄板を出すのが面倒なので、オーブントースターか直火であぶることが多いです。
焦がし過ぎないのがコツですが、結構これが難しいです。

焼いたせんべいの片側に、お好み焼き用ソースを塗り、青のりと鰹節をかけます。
せんべいの縁まで、お好み焼き用ソースを確り多めに、まんべんなく塗ることで、
ふりかけた青のりとかつお節をキャッチしやすくなり、
せんべい全体に味が確りあって、より美味しくなります。

フライパンにサラダ油を引き、中火にして鶏卵を割って入れます。
黄身を潰して、塩とコショウを軽くかけます。
焦げ目が付いたら、引っくり返し、すぐに加熱を止めます。

玉子焼きをせんべいの片側半分に乗せます。
玉子焼きの上にマヨネーズを乗せます。このときマヨネーズを全体にかけると、
お好み焼き用ソースと青のりと鰹節がぐちゃぐちゃになって味が落ちます。
更に食べるときにマヨネーズがたれるため、必ず真ん中にドポッっと乗せます。
最後にせんべいを2つ折りにして、折った部分の両端を両手で挟んで食べます。
めちゃうまでした。こういう記事を書いていると、また食べたくなります。
小中学生の頃は駄菓子屋さんで、50~80円で売られていました。
最近では100~200円もするので、子供のお菓子にしては、高いような気がします。
昔は玉せんの他にも、肉せん、そばせん、お好みせん、味せん、かつ玉せんなど、
色々な種類がありました。たいていそういう店には、不良の中学生の常連が多く、
学校をサボったり、家出したりして、店で寝泊りしている人までいました。
今思えば親に構ってもらえない家庭環境の子供が、店のおばちゃんの優しさで、
その寂しさを紛わせていたのでしょうね。ちなみに、私は寝泊りまではしていません。
そうしたお店で、人の温かさ、社会の仕組み、時にはずる賢さや悪いことを覚えて、
食べていた玉せんには、単なる食べ物だけではない、色々な思い入れがあります。
そんな店も今では激減し、私が小中学生の頃によく食べた、玉せんとは違う、
邪道のたませんが、広がりつつあるのは、なんだか寂しい思いがします。