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ハマグリ警察2016~2024年はこちら下方。2025年3月2日14:07~16:55に実施。
店舗の1~2は愛知県、3~5は岐阜県、6~7は滋賀県です。maikyさんのご協力に感謝。

1店舗目【ピ○ゴ】14:07
○「千葉県産 はまぐり」→「千葉県産 チョウセンハマグリ」

2店舗目【ワイ○トア】14:17
○「千葉県産 (国産) はまぐり」→「千葉県産 (国産) チョウセンハマグリ」
○「中国産 はまぐり」→「中国産 シナハマグリ」

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3店舗目【一○館】14:40
○「千葉県産 活はまぐり」→「千葉県産 活チョウセンハマグリ」
○「中国産 活はまぐり」→「中国産 活シナハマグリ」

4店舗目【オ○クワ】15:03
○「千葉県産 はまぐり」→「千葉県産 チョウセンハマグリ」

5店舗目【カ○スエ】15:29
○「中国産 はまぐり」→「中国産 シナハマグリ」
◎「三重産 はまぐり」→「三重産 ハマグリ」

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6店舗目【フレン○マート】16:35
○「中国産 活はまぐり」→「中国産 活シナハマグリ」

7店舗目【ベイ○ア】16:55
○「中国産 活はまぐり」→「中国産 活シナハマグリ」
○「千葉県産 活はまぐり」→「千葉県産 活チョウセンハマグリ」

この7店舗の他に2日に【マック○バリュ】で台湾表記のタイワンハマグリを目撃しました。
2025年は0/7+1店舗が◎○で、×偽装疑いは無し。2023年から3年連続で問題はありません。

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1店舗目で「加熱用」という表記を初めて見ました。これは昨今のマガキを食べて、
ノロウイルスによる食中毒になった、という報道が影響しているのでしょうか。
生きたチョウセンハマグリをこじ開けて、わざわざ生で食べる人がいるのでしょうか。
私は生きたアサリをこじ開けて、みじん切りにして魚の餌にしていますが…。
ちなみに、最近のアサリの表記は全て中国産で、長らく国産を見ていません。
2016年から始めた一連のハマグリ警察は、2026年に偽装が無かったら終了します。

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2025年3月2日は滋賀県でmaikyさんとハマグリ警察と採集しました。
1箇所目はカワニナ類を狙い、琵琶湖流入河川の河口域を、maikyさん(感謝)と頑張りましたが、
殻がたまに見られる程度で終了。写真はその時に捕れたヒメタニシです。
2箇所目は内湖と流入水路ですが、ここは貝類が全滅でもしたかのような状況でした。

ちなみに、この記事で日本産タニシ科は5種類としましたが、シナタニシが加わりました。
岡山県版レッドデータブック2020(354ページ)に詳しく記されています。

●ヒメタニシ Sinotaia quadrata histrica (Gould, 1859)
●マルタニシ Cipangopaludina cf. laeta (Martens, 1861)
●シナタニシ Cipangopaludina chinensis (Gray in Griffith and Pidgeon, 1833)
●オオタニシ Heterogen japonica (Martens, 1861)
●ナガタニシ Heterogen longispira (Smith, 1886)
●イワトコタニシ Heterogen sp.

いわゆるタニシは6種類です。カワニナは30種類です。

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数日前にXへポストした焼き直しですが、産地を書き込んでここにも貼ります。
全てナカセコカワニナの成貝です。殻形態の変異幅が異様に広く、同じ種に思えないです。
右下方へ向かうほど、タテヒダカワニナに似ていますが、移行域も変な感じです。
瀬田川ではナカセコとタテヒダの交雑も見つかっていて、この個体はそうかもしれません。

タテヒダよりもナカセコの胎殻は、大きくて丸くて縦肋が太いために識別可能ですが、
胎殻を持たない個体は、同所的に見られるハベカワニナではない場合に、ナカセコとしている。
ようするに、瀬田川・宇治川・淀川・琵琶湖疎水で捕れた、カワニナ種群以外のカワニナ属は、
ハベかナカセコであって、ハベではなければ、ナカセコという消去法での識別になっている。

これが同定かは疑問だが、瀬田川の交雑地域を除いて、タテヒダの様な胎殻は見られないため、
同種という判断に至っている。もしもナカセコとタテヒダは、湖と川という異なる環境で、
生態型や表現型の可塑性によって違うだけならば、同種の方がしっくり来る気がする。
ただ、こういう累代飼育による結果もある。遺伝的には近いが異種関係のようです。
ひとまずここで言えるのは、丸っこいのだけがナカセコではないという認識が必要ですね。

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2025年2月22日は静岡県でオイカワムツ(ワム)さんとカワニナ類を採集しました。
一番の目的はサキガケカワニナの模式産地での採集(トポタイプ)です。
サキガケカワニナのホロタイプは、静岡県磐田市平松の一雲済川(水深0~1m)で、
2021年2月21日にさわだ君によって採集されています。

ここは私とT.Nagaさんが2019年2月3日に、一番圦橋のすぐ下流(磐田市掛下)で採集し、
その場所をさわだ君に教えて現地へ行ったら、下流は工事中ですぐ上流で採集したそうです。
距離の違いは100mほどですが、地名が掛下ではなく平松で、模式産地とは言えない場所に…。
掛下で捕った個体はトポタイプとは呼べません。細かいことに拘り過ぎなのは承知の上です。
平松へ捕りに行くしかありません。それと合わせて別の場所でもカワニナ採集しました。

1箇所目は空振り。2箇所目は一雲済川と天竜川の合流近くで空振り。
3箇所目は模式産地です。一雲済川の平松地区は200mほどで短いです。
その範囲を2人で徹底的に本気で探しました。カワニナ種群(L4かな)の幼貝2個体だけで、
サキガケは殻1つ捕れません。採集者が入って荒らしたような形跡はありません。
干上がった場所には、タイワンシジミ類の死殻はあるが、サキガケは見られません。

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2019年は普通に捕れた場所へ移動し、頑張ってみますが捕れません。
ワムさんが捕れたというので、見るとサキガケの幼貝でした。まだ残っていたかぁ。
とその場では思いましたが、家へ帰って確認すると、砂礫が詰まった死殻でした(右)。

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4箇所目は一雲済川へ流れ込む水路です。おそらく取水も一雲済川だと思います。
カワニナ種群(L4かな)だけ。5箇所目は上流(新東名よりも北側)の一雲済川は空振り。
一雲済川の上中下・水路と粗方は探したつもりですが、サキガケは見つかりませんでした。
とても残念なことに、サキガケの模式産地及び東限は、絶滅している疑いがあります。

2019年よりも水が少なく、河川工事の影響もあるでしょうが、殻1つというのは異常です。
さわだ君が捕った2021年から、4年しか経っていませんが、最近いなくなったのであれば、
死殻がもう少し見つかるはずです。2021~2023年頃に死滅したのかもしれません。

ここで「湖岸近くに生息する高水温に弱い生物は、地球温暖化で死滅しているかもしれません。
というのも、2015年を最後に捕れず、報告もない生物がいるのです。絶滅したかも。」
と思わせぶりなことを書きましたが、これはビワコドブシジミです。10年も見つかりません。
サキガケが見られなくなった理由も、近年の夏の高温が影響しているかもしれません。
水量の少ない浅い川なため、夏に渇水と高温が来たら、茹で死ぬことも考えられます。
ヒトのようにエアコンを使うことも出来ないですから、高水温に対応できない生物は、
一気に死滅すると思います。これからもそうした生物が増えることを懸念します。

サキガケは矢作川、豊川、都田川、一雲済川の4水系(参考図表の左から順)ですが、
一雲済川だけではなく、矢作川及び水系でも近年見つからず(私たちがだいぶ探しました)、
都田川は風前の灯火です。豊川は2011年から何度も見に行っていますが、
普通にあちこちで見られたのが、近年は探して数個体しか見られなくなりました。
現在のサキガケは豊川で僅かに見られるだけです。環境の保全や採集禁止にするだけでは、
地球温暖化による高水温死滅は避けられないため、早急な個体の保護が必要かもしれません。
これはサキガケに限らず、移動能力の低い他生物でも、注視して対応するべきだと思います。

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6箇所目はカワニナ種群(L4かな)が捕れました。7箇所目は空振り。8~10箇所目は魚撮影。
ワムさん付き合ってくれてありがとうございました。サキガケの今後が心配です。

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2025年2月15日は琵琶湖と京都府でヤマノカミ君とカワニナ類を採集しました。
1箇所目は待ち合わせ時間よりも早く着いたので、穏やかな湖岸で採集していました。
カワニナ類は殻ばかりで全くおらず。ヨコエビ類とモノアラガイ類の卵塊かな。

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2箇所目はヤマノカミ君と合流して採集。ここは「Hab. Lake Biwa, near Kiyoto.」で、
ヤマトカワニナの模式産地とした場所。相変わらずヤマトがいて良かった。

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3箇所目は水が無かった。カワニナ類の殻もほとんどない。ヒメタニシの死殻は多数。
4箇所目はカワニナ種群(分布的にカワニナかな)だけ。

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5箇所目はハベを狙ったが、カワニナ種群95%とナカセコカワニナ5%くらいだった。
6箇所目はそのまま歩いて移動して某川との合流点。色々と状況が分かった良かった。
道路上でヤマノカミ君と話し込んでいたら、急に拍子木を叩きながら歩く人が出て、
遠回しにここで話し込むな、さっさと帰れと感じた。拍子木はぶぶ漬けと同義だろうか。

7箇所目はナカセコが捕れた。これまでに記録が無い場所だと思われる。
8箇所目はハベを狙っていたが、某工事で底が砂漠で、生物が見当たらない。
その先も覗いて見たが同様。更に先もやってみたかったが、雨も降って来て、
ヤマノカミ君も諦めようという雰囲気だったので終了。今回の採集は事前に、
D.pulicaria君、さわだ君、ささき君に有益な情報を頂きました(感謝)。
ヤマノカミ君には魚関係ではないのに、付き合ってくれて有難かったです。

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5/8箇所で採集。3個体は5箇所目で全てナカセコ。この変異幅は恐ろしい。
産地が違うともっと多様になるので、これは親殻だけで同定するのは無理だと思う。
シンタイプは親殻だけなので、本当は胎殻も使えないのだけど、似た個体を参考にすると、
胎殻は大きくて丸っこくて縦肋が太めなので、そこを拠り所にするしかないのが現状。

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