記事一覧

ファイル 2034-1.jpg

岐阜県の川で採集したミミドブガイです。
上の個体はSatoさん採集。これまでは変なヌマガイとして認識していました。

ファイル 2034-2.gif
瀬尾, 2019; Lopes-Lime et al., 2020; 近藤, 2020; 川瀬ほか, 2021; Uchino et al., 2021;
Sano & Kondo, 2025; 川瀬ほか, 2025 近藤, 2025; など参考に、日本産イシガイ科貝類を、
一覧にしました。ドブガイモドキは外来種としましたが判然としません。
マツカサガイ3種は分布同定しか無理だと思うので、将来的にも分けるべきものなのだろうか。

改良母貝は正確には「イケチョウガイ, ヒレイケチョウガイ種群1, or 雑種」です。
でも純系のイケチョウガイはもうほとんどいないと思いますよという感じです。
ヒレイケチョウガイは系統的に3種のようなので、ヒレイケチョウガイ種群として、
表記した方が良いと判断しました。その中で琵琶湖と霞ヶ浦は種群1とされています。
他の地方の報告で、単にヒレイケチョウガイとされたものは、1・2・3のどれかは不明です。

ニセマツカサガイ琵琶湖型とヒラガマノセガイは、昨年に精通した方々に和名の話を伺ったら、
セタイシガイとオトコタテボシガイで良いようなので、コンセンサスが得られたと思ったのと、
何とか型とか漢字表記だと識別性が悪いため、既に命名されているカタカナ表記にしました。


追記 2025年12月12日
一覧に「in Lopes-Lima et al.,」を書き忘れていたので訂正。Xのポストは書き忘れ版。

ファイル 2033-1.jpg

2025年12月6日は愛知県でmaikyさんと採集しました。
1~4箇所目はサキガケカワニナを新産地探し。カワニナ種群すらいない。5箇所目は魚撮影。
6箇所目はハマグリ捕り。昨年は2.24kgとたくさん捕れた場所。例年だと気温0~5℃で、
風もあって寒いのは普通だけど、今回は気温6~7℃で微風という好条件。潮も良く引くし、
人も多いと思ったら駐車が少ない。干潟は15人くらいで昨年の半分。どういうことだろう。

鎌で掘ってみるがぜんぜん出ない。沖の方に見たことが無い、砂利で出来た島状地がある。
そこへ行ってみるとわかりました。サンドポンプ(浚渫)でハマグリが捕られてしまっている。
しばらくすると右手が冷たい。ビニール手袋が切れて浸水。車へ戻って色々やっているうちに、
20分くらい無駄な体力を使う。maikyさんところへ行って状況を伺うもあまり捕れていない。

昨年までの底質は砂だったが、泥と礫が増えて環境が変わっている。いつもよりも頑張って、
ぽつぽつとハマグリは捕れるが、全て中大サイズで、小はmaikyさんが1個体捕っただけ。
これはほとんど再生産をしていないかも。カガミガイも生貝が全く見つからない。
アサリは少しだけ増えていた。干潮時間を迎える前に、10人くらいは干潟から去って行った。

結果は左が西村0.94kg、右がmaikyさん1.22kgです。この場所はしばらく駄目だ。
maikyさんお疲れ様でした。次は別の所を探しましょう。手袋は両方とも水が入っていた。
家へ帰って水を入れてみると、両方とも穴が開いていて、捨てることになりました。
翌日に約1900円と約2200円のを買いました。こんなに高くなっていたんだね…。

ファイル 2033-2.jpg
シルト抜きしました。ほとんど出なかったです。サルボウ1個は魚の餌にして、
3個はハマグリと一緒に茹でました。茹で汁は雑味があって、いつもよりも美味しくない。
ハマグリだけにすれば良かったと後悔。この雑味汁は何に使おうか迷い中。

ファイル 2033-3.jpg
ハマグリ13個とサルボウ3個の身は紅生姜煮にしました。
紅生姜が少し多かったのか、砂糖が少なかったのか、やや辛みの強い煮汁になりました。
初めにサルボウを食べてみると、旨味が弱くて雑味しかない。前は美味しかったけどなぁ。
次にハマグリを食べると、全く別物で高水準。色々ともやもやする結果になりました。

ファイル 2032-1.jpg

2025年11月29日はSatoさんと淡水貝類研究会へ行きました。
Satoさんは青森県から前日夜に名古屋入り。29日朝に近鉄名古屋駅前でおはようございます。
昼過ぎから淡水貝類研究会。右下はK先生のイケチョウガイ標本で撮らせてもらいました。

ファイル 2032-2.jpg
三重博の展示物。ノースヴィレッジが日本産イシガイ目全種を集めるそうです。
この日はSさんが遺伝解析された、本物のオトコタテボシガイ(ヒラガマノセガイ)を、
持って来られて展示開始。琵琶湖で捕ったらニセマツカサガイ琵琶湖型(セタイシガイ)と、
言ってしまいそうな個体だ。オトコタテボシガイは知らないうちに結構捕っているかも。
今年7月画像2枚目の右下とそっくり。これも画像2枚目の上中はオトコ、下はセタイシかも。

ファイル 2032-3.jpg
私とSatoさんはうみへびえらぶさんの車に乗せてもらって懇親会の会場へ(感謝)。
12人で2時間の懇親会です。興味深い発表があって、いつもの個性的な良い人たちがいて、
とても楽しい時間でした。会場設営や準備などして下ったI先生やKさんお世話になりました。
翌日は採集なので二次会はご遠慮して、津駅のホームへ行くとTさんがいたので、
3人で名古屋方面へ。私なんかをお相手して下さった方々、ありがとうこざいました。

ファイル 2032-4.jpg
2025年11月30日はSatoさんと濃尾平野で採集しました。
1箇所目は論田川。琵琶湖由来のケショウカワニナが蔓延っていますが、少し減った感じ。
そもそも本当にケショウだけなのかは不明。Tさんは未記載種だと言っていたけど根拠薄弱。

2箇所目は魚捕りだけどマツカサガイも捕れました。3箇所目も魚捕り。
4箇所目はミミドブガイ(外来)を捕りましたが、これ過去に何度も見たことあると思いました。
濃尾平野でミナミタガイぽくない大型個体は、だいたいヌマガイとして処理していて、
そのほとんどはミミドブガイだろうと思います。この画像1枚目もそうだろうなぁ。
ミミドブガイの他に二枚貝は、カワシジミ(タイワンシジミ・マシジミ)、タテボシガイ、
マツカサガイ、ササノハガイなども見られました。割と良い環境に外来貝がいる感じですね。

ファイル 2032-5.jpg
5箇所目はクロダカワニナを捕りました。キタノカワニナも写っています。
ここの個体は付着物が少なく、成貝でも色帯が明瞭で黄色ぽいです。
採集を終えて名古屋駅前へ。Satoさんとお別れ。聞き上手でとても楽しかったです。
長距離移動お疲れ様でした。無事に帰られたかな。また来年です。次は岐阜なのかな。

ファイル 2031-1.jpg

2025年11月24日は三重県でカメラぶっこみと採集しました。
ついでにカワニナ捕り。1箇所目は空振り。2箇所目はカメラぶっこみを待つ間に、
二枚貝の殻が落ちていたので、タテボシガイかなと思って拾ったら、思わず声が出ました。
まじかよ!すぐに底砂を探すと、生体が出てきました。うそだろ!カタハガイやん。

ファイル 2031-2.jpg
カワシジミ(タイワンシジミ・マシジミ)を除いて、二枚貝は全てカタハガイでした。
カタハガイはマツカサガイなどとセットがほとんどで、単種でいることは珍しいです。
スマホでこの水系や地域に記録があるか、調べてみましたがどうやら無いようです。
移入にしてもカタハガイだけを選んで入れるかなぁ。とりあえずS先生に報告しました。

ファイル 2031-3.jpg
3~5箇所目は空振り。6箇所目はカワニナ種群(分布的にキタノカワニナ)がいました。
水草の上に露出しているのは珍しい。水草が多過ぎて底や壁は食べ物が無いのでしょうね。

ファイル 2031-4.jpg
カワニナ種群は小型のばかりで、2巻半くらいが多くて、ナカセコ化していました。
右はハブタエモノアラガイかなと思います。モノアラガイ類の整理はかなり頭痛い。

ファイル 2029-1.jpg

2025年11月16日は愛知県で採集しました。
サキガケカワニナが絶滅の恐れが高いことは、このブログで何度も書いてきましたが、
改めて要約すると、生息水域は一雲済川・都田川、豊川・(梅田川)・矢作川の4水系だけ。
一雲済川と矢作川は絶滅疑い、都田川は風前の灯、豊川は狭い範囲に少数、梅田川は不明。

サキガケを新種記載したSawada et al. (2025)では、高見 (1997)の採集地点(Fig. 1)の、
多くを調査しています(下方の図表)。その中でもサキガケの分布域(St. 2-8)のうち、
St. 4だけが未調査です。そこにサキガケが残っていないか、調べる必要があると思いました。

1箇所目はSt. 4の少し下流側の場所で、現地へ着くとコイ釣りの人がいて断念。
2箇所目はその少し上流(St. 4の範囲)で、何とか入れそうだったので潜ることにしました。
ドライスーツ、01:02~01:32(30分間)、181m歩いて行き、429m泳ぎ、83m歩いて戻りました。
10分くらいはカワニナ類だけを探しましたが、貝類すら見られない環境で駄目でした。
1989年当時は生息していたのでしょうが、今は絶滅していると思います。

3箇所目は支流を胴長で探しましたがカワニナ類はおらず。
4箇所目は前から気になっていた場所で、ここにもコイ釣りの人がいて驚きました。
川を覗き込んだらカワニナ類が見えました。コイ釣りの人に挨拶と許可を頂いて、
邪魔にならないように傍らでカワニナ捕りさせてもらいました。その成果が写真です。
サキガケが2個体とカワニナ種群L4が3個体です。割合的には1:10くらいです。
それでもこれまで記録の無かった場所なため、新規開拓できて良かったです。

ファイル 2029-2.jpg
5箇所目は今年8月に200mで7個体しか見られなくなってしまった場所。
探してみるとコンクリート面にL4は2個体、サキガケは1個体が見られました。
写真はL4。転石場へ移動するとL4は7~8個体、サキガケは2個体も見られました。
8月よりも僅かに増えた印象ですが、数年前の1/20くらいだろうと思います。

ファイル 2029-3.jpg
サキガケとL4が同所的に生息する場合に、サキガケは水深(陸)0~70cm程度の浅場、
L4は水深10~150cm程度の少し深場、どちらも水深250cm以深には見られない印象です。
感潮域の浅場は干上がるため、真夏の直射日光が当たれば、焼け死ぬ恐れが高いです。
水溜まりがあっても茹で死ぬと思います。地球温暖化には適応し難い生態をしているようです。
更に地球温暖化が進めば、サキガケは全域絶滅する可能性は高いです。手を打つならば今です。

ページ移動