伊崎不動の棹飛堂へ到着した我々は、真の目的地である伊崎磯へ向かいます。
写真中央に見えるものがその場所です。左側の伊崎半島とは離れて存在します。
琵琶湖にはこうした島状地がいくつか存在します。位置はここです。
「沖島」:現在は琵琶湖最大の島。約450人が住む有人島。定期船あり(年中運航)。
「矢橋帰帆島」:下水道浄化施設のある人工島。橋3基で常時上陸可能。
「竹生島」:無人島だが観光地で休日は多人数。定期船あり(冬期運休)。
「多景島」:尼さん1人が住む有人島。1日1往復だけ定期船あり(冬期運休)。
「沖の白石」:沖白石・白石島・白石磯などの呼び方がある。定期船なし。
「小島」:小嶋とも書く。竹生島(大島)の東側にある。琵琶湖と内湖の様な存在。
「伊崎磯」:バサーには軍艦島と呼ばれる。岩の集合地。島とは言えない規模と環境。
他に「姨綺耶山系」と「伊崎半島(伊崎島)」は、大中の湖干拓などで現在は陸続きですが、
1964年に干陸されるまでは島。他にもこうした干拓で島状地は消えているはずです。
また、琵琶湖には洲もあります。長浜市湖北町にある「奥の洲」が比較的に大きいです。
私は小島、伊崎磯、奥の洲以外は、全て上陸して、周辺のカワニナ類を採集しました。
なぜ島状地で採集をするのか。それは竹生島周辺にしかいないモリカワニナ。
多景島周辺にしかいないタケシマカワニナ。沖の白石周辺にしかいないシライシカワニナ。
こうした存在があるからです。琵琶湖の島状地の全てで、採集する必要を感じるからです。
そして今回は、前から気になっていた、伊崎磯周辺で採集がしたいのです!
無理してでも行く気持ちをわかって下さい。衛星写真みるだけでは満足できません。
序論が長かったのは、棹飛堂へ行くよりも、楽に行けちゃったのです。
書くことが少ないのです(汗)。写真は上から伊崎磯の北東側、南東側、南西側です。
上陸するべく浅場を探します。伊崎半島と伊崎磯の間は浅く、水深50cm程度。
そこで私が先に降ります。胴長を履いて来て良かったです。問題なく降りれました。
次にmさん。ここで何かありそうだったのですが、無事に降りられちゃいました(笑)。
近くに浜はないので、南東側にある伊崎半島へ、カワニナ丸を上陸させます。
持って行った飲み物は、命を守るという意味で、ライフガードです。御守り飲料。
伊崎半島から歩いて伊崎磯へ上陸します。沖の白石のような巨岩は無く、
普通の岩がたくさん集まっている環境でした。植生はありますが土は無かったです。
水中にある石はぬるっとして、綺麗とは言えず、ちょっとガッカリな状態。
手を水に入れるとやっぱり冷たいっ。水温10℃以下です。すぐ手が赤くなりました。
ゴム手袋を持って来なかったことを後悔。カワニナ類は捕れたけど普通のばかり…。
夏に潜ったら、色々と出そうな感じはしたけど、とりあえず状況はわかったぞと。
私がしつこく採集していると、引き波が増え、少し風も出て、凪ではなくなってきました。
mさんが戻ろうと言う。えーっもう戻るのぉ。mさんらしくないなぁ…。でも今回は、
初心者だし、ブログにコメント下さった皆さんのご助言を思い出し、素直に従う私。
行きは転覆しても、岸へ泳ぎ着けるよう、岸から約30m間隔を保ち、漕いで来たのですが、
それでは余分に漕ぐことになり、体力も奪われます。そのため帰りはショートカットで、
舳先を目的地へ向け、バドルを漕ぎます。岸まで150mくらい離れた所もありましたが、
転覆したら水温10℃以下で泳げる距離ではないため、恐怖を煽らないように何も言わず、
ひたすら漕ぎ続けます。この頃になると、mさんのパドル操作も上手になり、
私も痛みを感じ難い漕ぎ方が出来て、凪ではなくなったのに、行きよりも速く進みます。
ようやく、出航した浜が近づいて来ました。ここで調子に乗ったらアカンと思い、
真面目に漕ぎ続けます。すると、カワニナ丸がザーッと音を出しました。
そう。出航した浜へ上陸したのです。戻って来れたのです。何事も無く(ごめんなさい)。
急に安堵感で包まれます。気を抜くことなく、冷静にカワニナ丸を2人で持ち上げ、
砂の上に置きました。無事に帰って来れたぁ! 喜びで自然とヤッターっと抱き合う。
お互いにライフジャケットがあるので、何か変な感じ。まぁいいや。とにかく生還です!
カワニナ丸の記事にコメントを下さった皆さん。本当に感謝しています。
皆さんのコメントがなかったら、私の性格から無茶やって、生還していなかったかも。
勝手な想像ですが、西村は無茶するから、本当に死んじゃうぞと思って下さったので、
アドバイスやご心配を頂けたと思っています。皆さんのお陰で、初ゴムカヤックなのに、
2月の琵琶湖で、2km(蛇行したので約3km)を漕破できたのだと思います(感謝)。
今後はこの経験から、もっと無茶できると気付いたので、次は沖の白石かな(嘘)。夏にね。
伊崎磯へ行けて、無事に帰って来れただけで、8,990円分の元が取れたと思いました。
カワニナ丸は間違いなく、安物買いの銭(命)儲けです。これでビワマスでも釣ろうかなぁ。
ゆう
- 2011/03/03 (木) 00:19 edit
予想外に危なげなく生還したのですね。
ザーって音はカワニナ丸の悲鳴?かと思いましたが・・・(苦笑
これでビワマスを釣っちゃうと大儲けですね~
クドイですが「初心忘れるべからず!」