2022年7月10日は琵琶湖で、ヤマノカミくん、さわだくん、かおるさん、
ささきくん、西村で採集しました。1箇所目は魚狙い。2箇所目は魚と貝狙い。
3箇所目は川蜷捕り。某カワニナの模式産地(地名は明記されている)とされる場所で、
同じ水深を探しても、酷似する個体が捕れません。少し離れた別の場所では捕れることから、
模式産地が誤りかもと想像しました。他の記述などからも間違えていそうな要素があります。
ただ、模式産地とされる場所は、同地名内で2箇所ある疑いが出てきたため、
そこを徹底的に調べてからでも、結論を出すのは遅くないだろうということで、
朝に海パンでヤマノカミくんと潜って来ました。浅場にいるとされるので採集は楽でした。
私の成果です。動画 https://youtu.be/WcDFEcvlSrI
ヤマノカミくんの成果です。ざっくり左ハベで右タテヒダです。
某カワニナは全くおらず。私の中では模式産地は誤りだとほぼ結論が出ました。
それを証明するには状況証拠しかなく、事実認定の判断は誰も出来ないでしょう。
しかし、模式産地で捕れたから、某カワニナだというのも、間違いだと思います。
例えば、スイゲンゼニタナゴの記載論文(Regan, 1908)によると模式産地は、
「R. Nodogawa, Kioto, Japan」とあります。京都にNodo川はありません。
淀川との間違いだとしても、京都では宇治川と呼ばれています。
更に現在のスイゲンは京都にも淀川水系にも分布していません。兵庫県~広島県です。
模式産地が誤記かそれとも絶滅したのか、どのみちトポタイプを得ることは不可能です。
ホロタイプや記載論文と形態的に合致したものがスイゲンです。産地同定は使えません。
某カワニナの場合は、模式産地とされる場所に、形態的に酷似する個体が捕れないため、
それが捕れる別の場所のを遺伝子解析して、その種として比較検討するべきだと思います。
ようするに、同定において形態よりも、模式産地が優先されてはならないと思います。
ヒラガマノセガイ(オトコタテボシガイ)の死殻が捕れました。
4箇所目はさわだくん、かおるさん、ささきくんが貝調査している場所へ合流。
天気予報は曇りで風速1m程度でしたが、雨で風速4~7mほどと大外れ。
高波が発生して、さわだくんが使っていた調査道具が、岩にぶつかって壊れて終了。
強風で木から毛虫がたくさん降って来て、ささきくんはゴマフリドクガに刺されました。
5箇所目はささきくんと魚探し。そして帰路。お疲れ様でした。楽しかったです。
某カワニナの真模式産地は、今夏にでも探したいなぁと思っています。