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2013年10月6日に熊野灘(三重県南部)流入河川で採集したモクズガニ科の一種(未同定)です。
河口域(塩分3~5‰程度)の泥底を、たも網で底引きした際に、1個体だけ採集しました。
採集直後はオオヒライソガニかタイワンオオヒライソガニだと思ったのですが、
眼窩外歯の尖り方、歩脚の白点、腹節の形状、交接器などが、両種とは異なる様でした。
そこで写真同定を数人にお願いしたのですが、すっきりするご回答は頂けませんでした。
ここではモクズガニ科としましたが、それもちょっと自信がなくなっています…。

この個体は取り出し難い、汽水魚水槽へ入れてしまい、今は死んでいるかもしれません。
そこで昨年12月に、採集を試みましたが、捕れませんでした。手掛かりは十数枚ある、
写真だけになりました。再び採集を試みるにも、流れ者だと難しい気もしています。
標本にしなかったことを悔やんでいます。三重県初記録の種類のような気はしています。
この程度の写真では、ずばりこの種類というのがわからなくても、ご教示お願いします。

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裏返し。

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笑顔で横歩き。

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ミルフィーユの様。

ファイル 939-5.jpg
同定に重要な個所のはず。


追記 2014年01月23日
K先生にヒラモクズガニと教えて頂きました(感謝)。

コメント一覧

りゅうこ - 2014/01/22 (水) 14:37 edit

こんにちは
歩脚の長節、白い斑点がきらきらしていますね。
海岸ベントスのレッドデータブックで「きらきらガニ」一種発見。

white-wings - 2014/01/22 (水) 18:20 edit

ヒライソモドキ属っぽくも見えますよね・・・?。

西村 メール - 2014/01/23 (木) 00:53 edit

りゅうこさん。white-wingsさん。コメントありがとうございます。
その後にtさんとmさんから、汽水魚水槽を探せと言われ、それに従いました。
すると、やや育った個体がいて、それを標本にし、K先生に同定して頂きました(感謝)。
その結果は、ヒラモクズガニ Utica borneensis De Man, 1895 だそうです。
「干潟の絶滅危惧動物図鑑」によると、奄美大島以南に分布するようです。よって、
三重県は大幅に分布更新しました。ただ、日本初記録や未記載種も疑っていたため、
落胆はありますが、今は10月からのモヤモヤが、すっきりした気分でいます。
よくわからんカニは、よくわからんカニのまま、ほっとこうかなと思いました(苦笑)。
日淡やカワニナ科で未同定ぽかったら、ほぼ新知見なので、ほっときませんが…。

white-wings - 2014/01/29 (水) 21:45 edit

検索しても画像が1件くらいしか無い…。
アイエエエエエエエ

結構大型になる種なのですか?

西村 メール - 2014/02/03 (月) 00:02 edit

white-wingsさん。遅くなって申し訳ありません。
頭がカジカとハマグリで一杯になっていたので、カニさんのニッチがありませんでした(笑)。
「干潟の絶滅危惧動物図鑑」には殻幅12mmとありました。私が標本にした個体は約10mmです。
広域分布のようですが、あまり知られていない種類だと思います。同定が難しいので、
K先生以外はわからなかったくらいで…。私は見たことがない種類しかわかりませんでした。

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