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2008年7月5日に和歌山県の汽水域で採集した
テッポウエビ属の一種(コテジロテッポウエビ型)です。
yさんにご教授頂いた情報によると、コテジロテッポウエビとされるものは、
分類的な問題があって、写真の種類は和名と学名がまだ確定していないそうです。
そのためこんな長い名前になってしまいました。ここではコテジロ型と略します。

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イソテッポウエビ種群やフトオビイソテッポウエビに非常によく似ています。
この違いが判るまでは苦労しました。未だに間違えることがあるかもです。
私の印象ではコテジロ型は汽水域で最もよく見かけるテッポウエビ類で、
Webサイトや図鑑でたいていイソテッポウエビとして誤同定されることが多いです…。

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抱卵しています。この後に水槽がゾエアだらけになることもしばしば。
私もどうすることも出来ず、そのままいなくなってしまいます。

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三重県の汽水域で採集した個体です。先週撮影しました。
4年くらい生きている個体で、自然下にいるのと比べるとかなりデカイです。

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産卵期の婚姻色なのか紫色ぽくなることがあります。
汽水魚水槽では最もコテジロ型の定着が良い感じです。
また穴掘り名人で、地形が日々変化して、とても面白いです。


追記 2009年3月3日
「吉郷英範 日本の河口域とアンキアラインで確認されたテッポウエビ科エビ類
 比和科学博物館研究報告 第50号 2009年2月」によると、
テッポウエビ属の一種E Alpheus sp. E だと思われます。

コメント一覧

イッケー メール URL - 2008/09/10 (水) 01:01 edit

うちの汽水水槽まだ生き残っていますよ。数少ない生き残りです(苦笑

フトオビとどこが違うのか、写真拝見しただけでは僕には全く分かりませんでした。

西村 メール - 2008/09/11 (木) 00:29 edit

イッケーさん。コメントありがとうございます。
フトオビよりもコテジロの方が長生きする感じです。
両者の違いは微細な部分なため微妙な個体は私も困ったり。

しらとも - 2008/09/11 (木) 15:29 edit

エビとか、カニって片手が大きい個体おおいですよね。
なんでそんな風に進化したんでしょうね???

西村 メール - 2008/09/11 (木) 23:32 edit

しらともさん。コメントありがとうございます。
片方は餌を食べやすいコンパクトに、片方は攻撃と防御に使っているのだと思います。

しらとも - 2008/09/12 (金) 13:49 edit

すごい!
機能にあふれてるのですね!
超合金のロボットのカスタマイズみたいな
進化で面白い。
蟹やエビは戦士なのですね。
子供にそう教えたら凄く好きになってくれそう〜。

white-wings - 2010/11/12 (金) 21:09 edit

はじめまして、虫が専門のwhite-wingsと言うものです。
最近、このサイトを拝見させていただきまして、汽水魚の魅力に取り付かれました。

以前、テッポウエビを数種、関東地方の河口域にて採集しまして海水での飼育を試みました。
4年ほど生きたのかな?かなり長生きした記憶があります。
そのことを思い出しつつ、再び同じ場所で採集を試みて1ペアを採集することが出来ました。
比重計を持ち歩いていなかったので、正確な塩分濃度がわからないのですが、かなり塩分濃度は低く、同所的にビリンゴやアベハゼ、チゴガニ等が観察できました。
以前採集したものがこのコテジロ型(テッポウエビE)に似ているのですが、今回採集したのは別種のように思えます。
もしよろしければ、掲示板に写真を添付して、ご意見をいただければと思うのですがよろしいでしょうか?
また、同定ポイント・・・各種の特徴が良く現れる部分を念入りに撮影もしくは記述して併記したいと思うのですが、どういった場所に注目すべきなのでしょうか?

また、飼育についての記述ですが
テッポウエビは複数飼育するとケンカが激しく、キズだらけになった記憶があります。
うまく複数飼育できるものなのでしょうか?

長々と駄文を失礼しました。

西村 メール - 2010/11/13 (土) 02:40 edit

white-wingsさん。コメントありがとうございます。
私が同定できるかどうかは別にして、おこぼれ掲示板へのご投稿は歓迎です。
テッポウエビ属の一種Eに似ているのは、思いつくのはフトオビイソテッポウエビですが、
その種類はこのブログにも載せています。それとは違いましたか。
テッポウエビは吉郷さんの論文が最も詳しいと思いますが、ここを見ればというのは、
比較する種類によるため、まずは真横と真上からの写真を貼って頂けませんか。

テッポウエビ類が喧嘩でキズだらけになった記憶はありません。
たいていパッチンで威嚇して、他個体とは距離を取っている印象が強いです。
また、ペアだと同じ穴で何年も仲良く一緒に暮らしています。

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