うなたろうさんからカワニナとして頂いた袋に入っていたトウキョウヒラマキガイです。
沖縄で友達が捕ったカワニナだとして頂いた個体は、ヌノメカワニナ(カワニナ科ではない)でした。
初めはチリメンカワニナ種群に見え、長考に入ってしまいました。
沖縄にチリメンは分布しないので、移入かそれとも未報告種か。4個体は小さいのに、
稚貝が混ざり、この大きさで産めるのか、茹でても胎殻が出て来ず。体層の膨らみが弱いなぁ。
疑問が止まりませんでした。それでも縦肋が確りしているので、チリメンなのだろうと。
しかし、稚貝をよく見ると、トウガタカワニナ科ぽい。鉄分で汚れた殻の内側に、
見慣れない模様を見つけ、ハッっと思いました。ヌノメだ。k先生にも見て頂き、
ヌノメと同定できました(感謝)。ヌノメはカワニナ科ではなく、トウガタカワニナ科で、
形態はそっくりで、名前もカワニナと付いていますが、分類は上科で異なる、似て非なるものです。
例えばこちらのオガサワラカワニナは、カワニナ科カワニナ属(Semisulcospira)とされていますが、
トウガタカワニナ科ヌノメカワニナ属(Melanoides)で、カワニナ科でも仲間でもありません。
しかし、形態と名前の類似で、カワニナの仲間と誤解されている気がしています。
日本産カワニナ科図鑑とか言いながら、タケノコカワニナとか載ってないじゃないかと、
勘違いされると心外で、基本的に日本産カワニナ科は全種類を載せていますよっと。
追記 2017年03月20日
さわだ君にMelanoidesではなくStenomelaniaとご指摘を頂きました(感謝)。