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2025年4月26日は琵琶湖で、れぴ君、れぴパパさん、ささき君、西村で採集しました。
1箇所目は1人で魚。2箇所目はれぴ君&れぴパパさんと合流してカワニナ採集です。
この場所はサザナミカワニナの模式産地。れぴ君は胴長で採集し、私は潜りました。
ドライスーツ、16:23~17:10(47分間)、282m遊泳。私は何度か潜った場所ですが、
いつもよりも水位が1mほど高く、代掻き濁水の影響か濁りもあって、透明度は1.5~2mです。
湖底が見えずに5mのつもりで潜ると、6~7mだったりして、すぐに息が苦しくなって浮上。
それでもサザナミを狙うには、5mは潜らないといけません。

ドライスーツで5~7mを何度も潜るのは、めちゃくちゃしんどいです。
ウエイトは腰(1kg×9)+(1.5kg×1)+足首(0.5kg×2)=11.5kgです。
潜行時は浮いて潜り難く、浮上時は重いしフィンが動かし難く、とても体力を使います。
何とかサザナミは捕れましたが、胎殻を確認しないとアザイやケショウの疑いもあるので、
数を狙って何度も鵜のように潜り続けました。きっとサザナミは含まれているでしょう。

画像の湖岸から少し離れたところにある岩、私は「月出の白石」と勝手に呼んでいました。
沖の白石のミニチュア版みたいなイメージです。海パンで潜ったことがあるのですが、
根本付近でカワニナを探して、浮上したら頭を岩にぶつけて、酷く痛かった思い出があります。
昨年にGoogle マップで、この岩を「殿岩」と表記され、具体的になのに漠然とした、
コメントが記されていました。ネットで命名した資料はないか検索しても見つからず。
殿岩が月出の白石と同じような、創作的な呼称なのかはわかりませんでした。
「鎖が沈んでいる」とありますが、記憶が無くてまた潜ってみようと思います。

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ニセマツカサガイ琵琶湖型(上)とタテボシガイ(下)です。
これは6~7mのところにたくさんいましたが、そのあたりにカワニナ類は少なかったです。
まだ水温が低いために、砂泥にカワニナ類が潜っていたのだろうと思います。
イボは外へ出ていましたが、オオウラは岩の隙間などに、突っ込んだ個体が多かったです。

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れぴ君と私の成果です。色々います。5月中旬以降はもう少し簡単に捕れるはず。

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同定保留した個体。奥出湾で捕っていたら、まずシノビだと答えたと思います。
ここは塩津湾なのでケショウかな。それともシノビがここにもいるということかな。

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3箇所目は胴長で軽くモリを採集するつもりが、捕れないので私が潜ることになりました。
潜っているときに、ささき君が合流。ドライスーツ、18:54~19:37(43分間)、284m遊泳。
0.5mでも捕れる場所ですが、なぜか5~6mにしかおらず、何度も潜って捕りました。
画像はその一部です。れぴ君&れぴパパさんとお別れ。ささき君と雑談後にお別れ。
4箇所目は1人でうな潜りで空振り。動画 https://youtu.be/SZtdl_Q7ysU
お疲れ様でした。楽しかったです。れぴ君は3週末連続の琵琶湖カワニナ採集のようなので、
また凄い人が出て来たなと思いました。さわだ君に追い付け追い越せで頑張って下さい。

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2025年3月29-30日は福井県でオイカワムツ(ワム)さん、ヤマノカミ君、西村で観察調査しました。
目的はレイホクナガレホトケドジョウでしたが、カワニナもついでに探していました。
沢の横にある林道は積雪1mくらいで、標高が高くなるほど増えて行く感じでした。
胴長でずぼっと埋まりながら歩くのがしんどくて、目的地へ行く前に引き返しました。
数km離れた観測施設は積雪230cm以上で、こんな時期に行くのは無謀だったようです。

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雪の少ない沢でカワニナ類がいました。ワムさんも採集してくれました。
分布的にはキタノカワニナだろうと思います。形態で同定できる日が来るといいなぁ。

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2025年3月2日は滋賀県でmaikyさんとハマグリ警察と採集しました。
1箇所目はカワニナ類を狙い、琵琶湖流入河川の河口域を、maikyさん(感謝)と頑張りましたが、
殻がたまに見られる程度で終了。写真はその時に捕れたヒメタニシです。
2箇所目は内湖と流入水路ですが、ここは貝類が全滅でもしたかのような状況でした。

ちなみに、この記事で日本産タニシ科は5種類としましたが、シナタニシが加わりました。
岡山県版レッドデータブック2020(354ページ)に詳しく記されています。

●ヒメタニシ Sinotaia quadrata histrica (Gould, 1859)
●マルタニシ Cipangopaludina cf. laeta (Martens, 1861)
●シナタニシ Cipangopaludina chinensis (Gray in Griffith and Pidgeon, 1833)
●オオタニシ Heterogen japonica (Martens, 1861)
●ナガタニシ Heterogen longispira (Smith, 1886)
●イワトコタニシ Heterogen sp.

いわゆるタニシは6種類です。カワニナは30種類です。

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2025年2月22日は静岡県でオイカワムツ(ワム)さんとカワニナ類を採集しました。
一番の目的はサキガケカワニナの模式産地での採集(トポタイプ)です。
サキガケカワニナのホロタイプは、静岡県磐田市平松の一雲済川(水深0~1m)で、
2021年2月21日にさわだ君によって採集されています。

ここは私とT.Nagaさんが2019年2月3日に、一番圦橋のすぐ下流(磐田市掛下)で採集し、
その場所をさわだ君に教えて現地へ行ったら、下流は工事中ですぐ上流で採集したそうです。
距離の違いは100mほどですが、地名が掛下ではなく平松で、模式産地とは言えない場所に…。
掛下で捕った個体はトポタイプとは呼べません。細かいことに拘り過ぎなのは承知の上です。
平松へ捕りに行くしかありません。それと合わせて別の場所でもカワニナ採集しました。

1箇所目は空振り。2箇所目は一雲済川と天竜川の合流近くで空振り。
3箇所目は模式産地です。一雲済川の平松地区は200mほどで短いです。
その範囲を2人で徹底的に本気で探しました。カワニナ種群(L4かな)の幼貝2個体だけで、
サキガケは殻1つ捕れません。採集者が入って荒らしたような形跡はありません。
干上がった場所には、タイワンシジミ類の死殻はあるが、サキガケは見られません。

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2019年は普通に捕れた場所へ移動し、頑張ってみますが捕れません。
ワムさんが捕れたというので、見るとサキガケの幼貝でした。まだ残っていたかぁ。
とその場では思いましたが、家へ帰って確認すると、砂礫が詰まった死殻でした(右)。

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4箇所目は一雲済川へ流れ込む水路です。おそらく取水も一雲済川だと思います。
カワニナ種群(L4かな)だけ。5箇所目は上流(新東名よりも北側)の一雲済川は空振り。
一雲済川の上中下・水路と粗方は探したつもりですが、サキガケは見つかりませんでした。
とても残念なことに、サキガケの模式産地及び東限は、絶滅している疑いがあります。

2019年よりも水が少なく、河川工事の影響もあるでしょうが、殻1つというのは異常です。
さわだ君が捕った2021年から、4年しか経っていませんが、最近いなくなったのであれば、
死殻がもう少し見つかるはずです。2021~2023年頃に死滅したのかもしれません。

ここで「湖岸近くに生息する高水温に弱い生物は、地球温暖化で死滅しているかもしれません。
というのも、2015年を最後に捕れず、報告もない生物がいるのです。絶滅したかも。」
と思わせぶりなことを書きましたが、これはビワコドブシジミです。10年も見つかりません。
サキガケが見られなくなった理由も、近年の夏の高温が影響しているかもしれません。
水量の少ない浅い川なため、夏に渇水と高温が来たら、茹で死ぬことも考えられます。
ヒトのようにエアコンを使うことも出来ないですから、高水温に対応できない生物は、
一気に死滅すると思います。これからもそうした生物が増えることを懸念します。

サキガケは矢作川、豊川、都田川、一雲済川の4水系(参考図表の左から順)ですが、
一雲済川だけではなく、矢作川及び水系でも近年見つからず(私たちがだいぶ探しました)、
都田川は風前の灯火です。豊川は2011年から何度も見に行っていますが、
普通にあちこちで見られたのが、近年は探して数個体しか見られなくなりました。
現在のサキガケは豊川で僅かに見られるだけです。環境の保全や採集禁止にするだけでは、
地球温暖化による高水温死滅は避けられないため、早急な個体の保護が必要かもしれません。
これはサキガケに限らず、移動能力の低い他生物でも、注視して対応するべきだと思います。

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6箇所目はカワニナ種群(L4かな)が捕れました。7箇所目は空振り。8~10箇所目は魚撮影。
ワムさん付き合ってくれてありがとうございました。サキガケの今後が心配です。

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2025年2月15日は琵琶湖と京都府でヤマノカミ君とカワニナ類を採集しました。
1箇所目は待ち合わせ時間よりも早く着いたので、穏やかな湖岸で採集していました。
カワニナ類は殻ばかりで全くおらず。ヨコエビ類とモノアラガイ類の卵塊かな。

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2箇所目はヤマノカミ君と合流して採集。ここは「Hab. Lake Biwa, near Kiyoto.」で、
ヤマトカワニナの模式産地とした場所。相変わらずヤマトがいて良かった。

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3箇所目は水が無かった。カワニナ類の殻もほとんどない。ヒメタニシの死殻は多数。
4箇所目はカワニナ種群(分布的にカワニナかな)だけ。

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5箇所目はハベを狙ったが、カワニナ種群95%とナカセコカワニナ5%くらいだった。
6箇所目はそのまま歩いて移動して某川との合流点。色々と状況が分かった良かった。
道路上でヤマノカミ君と話し込んでいたら、急に拍子木を叩きながら歩く人が出て、
遠回しにここで話し込むな、さっさと帰れと感じた。拍子木はぶぶ漬けと同義だろうか。

7箇所目はナカセコが捕れた。これまでに記録が無い場所だと思われる。
8箇所目はハベを狙っていたが、某工事で底が砂漠で、生物が見当たらない。
その先も覗いて見たが同様。更に先もやってみたかったが、雨も降って来て、
ヤマノカミ君も諦めようという雰囲気だったので終了。今回の採集は事前に、
D.pulicaria君、さわだ君、ささき君に有益な情報を頂きました(感謝)。
ヤマノカミ君には魚関係ではないのに、付き合ってくれて有難かったです。

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5/8箇所で採集。3個体は5箇所目で全てナカセコ。この変異幅は恐ろしい。
産地が違うともっと多様になるので、これは親殻だけで同定するのは無理だと思う。
シンタイプは親殻だけなので、本当は胎殻も使えないのだけど、似た個体を参考にすると、
胎殻は大きくて丸っこくて縦肋が太めなので、そこを拠り所にするしかないのが現状。

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