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2025年11月29日はSatoさんと淡水貝類研究会へ行きました。
Satoさんは青森県から前日夜に名古屋入り。29日朝に近鉄名古屋駅前でおはようございます。
昼過ぎから淡水貝類研究会。右下はK先生のイケチョウガイ標本で撮らせてもらいました。

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三重博の展示物。ノースヴィレッジが日本産イシガイ目全種を集めるそうです。
この日はSさんが遺伝解析された、本物のオトコタテボシガイ(ヒラガマノセガイ)を、
持って来られて展示開始。琵琶湖で捕ったらニセマツカサガイ琵琶湖型(セタイシガイ)と、
言ってしまいそうな個体だ。オトコタテボシガイは知らないうちに結構捕っているかも。
今年7月画像2枚目の右下とそっくり。これも画像2枚目の上中はオトコ、下はセタイシかも。

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私とSatoさんはうみへびえらぶさんの車に乗せてもらって懇親会の会場へ(感謝)。
12人で2時間の懇親会です。興味深い発表があって、いつもの個性的な良い人たちがいて、
とても楽しい時間でした。会場設営や準備などして下ったI先生やKさんお世話になりました。
翌日は採集なので二次会はご遠慮して、津駅のホームへ行くとTさんがいたので、
3人で名古屋方面へ。私なんかをお相手して下さった方々、ありがとうこざいました。

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2025年11月30日はSatoさんと濃尾平野で採集しました。
1箇所目は論田川。琵琶湖由来のケショウカワニナが蔓延っていますが、少し減った感じ。
そもそも本当にケショウだけなのかは不明。Tさんは未記載種だと言っていたけど根拠薄弱。

2箇所目は魚捕りだけどマツカサガイも捕れました。3箇所目も魚捕り。
4箇所目はミミドブガイ(外来)を捕りましたが、これ過去に何度も見たことあると思いました。
濃尾平野でミナミタガイぽくない大型個体は、だいたいヌマガイとして処理していて、
そのほとんどはミミドブガイだろうと思います。この画像1枚目もそうだろうなぁ。
ミミドブガイの他に二枚貝は、カワシジミ(タイワンシジミ・マシジミ)、タテボシガイ、
マツカサガイ、ササノハガイなども見られました。割と良い環境に外来貝がいる感じですね。

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5箇所目はクロダカワニナを捕りました。キタノカワニナも写っています。
ここの個体は付着物が少なく、成貝でも色帯が明瞭で黄色ぽいです。
採集を終えて名古屋駅前へ。Satoさんとお別れ。聞き上手でとても楽しかったです。
長距離移動お疲れ様でした。無事に帰られたかな。また来年です。次は岐阜なのかな。

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2025年11月24日は三重県でカメラぶっこみと採集しました。
ついでにカワニナ捕り。1箇所目は空振り。2箇所目はカメラぶっこみを待つ間に、
二枚貝の殻が落ちていたので、タテボシガイかなと思って拾ったら、思わず声が出ました。
まじかよ!すぐに底砂を探すと、生体が出てきました。うそだろ!カタハガイやん。

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カワシジミ(タイワンシジミ・マシジミ)を除いて、二枚貝は全てカタハガイでした。
カタハガイはマツカサガイなどとセットがほとんどで、単種でいることは珍しいです。
スマホでこの水系や地域に記録があるか、調べてみましたがどうやら無いようです。
移入にしてもカタハガイだけを選んで入れるかなぁ。とりあえずS先生に報告しました。

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3~5箇所目は空振り。6箇所目はカワニナ種群(分布的にキタノカワニナ)がいました。
水草の上に露出しているのは珍しい。水草が多過ぎて底や壁は食べ物が無いのでしょうね。

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カワニナ種群は小型のばかりで、2巻半くらいが多くて、ナカセコ化していました。
右はハブタエモノアラガイかなと思います。モノアラガイ類の整理はかなり頭痛い。

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2025年11月16日は愛知県で採集しました。
サキガケカワニナが絶滅の恐れが高いことは、このブログで何度も書いてきましたが、
改めて要約すると、生息水域は一雲済川・都田川、豊川・(梅田川)・矢作川の4水系だけ。
一雲済川と矢作川は絶滅疑い、都田川は風前の灯、豊川は狭い範囲に少数、梅田川は不明。

サキガケを新種記載したSawada et al. (2025)では、高見 (1997)の採集地点(Fig. 1)の、
多くを調査しています(下方の図表)。その中でもサキガケの分布域(St. 2-8)のうち、
St. 4だけが未調査です。そこにサキガケが残っていないか、調べる必要があると思いました。

1箇所目はSt. 4の少し下流側の場所で、現地へ着くとコイ釣りの人がいて断念。
2箇所目はその少し上流(St. 4の範囲)で、何とか入れそうだったので潜ることにしました。
ドライスーツ、01:02~01:32(30分間)、181m歩いて行き、429m泳ぎ、83m歩いて戻りました。
10分くらいはカワニナ類だけを探しましたが、貝類すら見られない環境で駄目でした。
1989年当時は生息していたのでしょうが、今は絶滅していると思います。

3箇所目は支流を胴長で探しましたがカワニナ類はおらず。
4箇所目は前から気になっていた場所で、ここにもコイ釣りの人がいて驚きました。
川を覗き込んだらカワニナ類が見えました。コイ釣りの人に挨拶と許可を頂いて、
邪魔にならないように傍らでカワニナ捕りさせてもらいました。その成果が写真です。
サキガケが2個体とカワニナ種群L4が3個体です。割合的には1:10くらいです。
それでもこれまで記録の無かった場所なため、新規開拓できて良かったです。

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5箇所目は今年8月に200mで7個体しか見られなくなってしまった場所。
探してみるとコンクリート面にL4は2個体、サキガケは1個体が見られました。
写真はL4。転石場へ移動するとL4は7~8個体、サキガケは2個体も見られました。
8月よりも僅かに増えた印象ですが、数年前の1/20くらいだろうと思います。

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サキガケとL4が同所的に生息する場合に、サキガケは水深(陸)0~70cm程度の浅場、
L4は水深10~150cm程度の少し深場、どちらも水深250cm以深には見られない印象です。
感潮域の浅場は干上がるため、真夏の直射日光が当たれば、焼け死ぬ恐れが高いです。
水溜まりがあっても茹で死ぬと思います。地球温暖化には適応し難い生態をしているようです。
更に地球温暖化が進めば、サキガケは全域絶滅する可能性は高いです。手を打つならば今です。

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2025年11月9日は琵琶湖と周辺で、れぴ君、れぴパパさん、西村で採集しました。
先月(写真左)にれぴ君がシライシカワニナを飼育したいだろうなと思って、
maikyさんにお願いして、9日朝に10個体を分けてもらいました(感謝)。
この個体群は2012年8月15日に沖の白石で要芽さんと西村が捕った子孫です。
maikyさんは13年余りも累代飼育されていて凄すぎです。れぴ君も喜んでくれました。

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天気予報は朝から夜まで雨。琵琶湖が視界に入ったら、風がやや強くて、波がザバーン。
岸近くは泥濁り、気温12~15℃、水温16~17℃、悪条件が揃っている。前日は良かったけどね。
1箇所目、いつもの北船木、ケショウカワニナの模式産地で、捕る動画を撮る目的。
車は我々2台だけだが、沖に見慣れない浮きがある。着替えていると車が続々と入って来る。
たちまち何十台でお祭り状態。何人かに話しかると、サップの大会をやっているようで、
今から潜ろうと思っているところに、もうすぐサップが来るという。悪条件の上にこれかぁ。

慌てて準備して入水しようとしたら、フィンが壊れている。予備をダッシュで取りに行く。
今日はダメな日だと悟った。先にれぴ君が入水。周りの雰囲気がどんどんサップ祭りに。
波が出ているので、砂泥底のカワニナ類が潜ってしまい、全く見られない。
水深6mに潜っても状況は変わらず。水深3mほどで1個体捕れ、浅場で2個体捕れて終了。
そして間もなくサップの群れが、私が潜っていたところを通って行った。
結局はタテヒダ1とタテジワ2で、ケショウ撮影は目的未達で、また来て潜らなあかん…。
ウエットスーツ、12:13-12:23(10分間)。 https://youtu.be/rx2WZ3bAWqU

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2箇所目はカゴメ目的でれぴ君だけが潜りました。残念ながら取れなかったようです。
ここにもサップの群れが通って行きました。写真上で一直線に右方へ向かっています。

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3箇所目はトキタマの模式産地(写真上)。さわだ君に正確な場所を教えてもらっていたので、
そこで捕る動画を撮影しました。今日初めてうまく行ったかもと思いましたが、
家へ帰って確認したら、手振れとビンボケで、なんやこれはという不出来さでした。

4箇所目はイボの模式産地(写真下)の近く。琵琶湖大橋の北側と南側で採集。
ここの個体はよくわからない。後日にさわだ君の知恵も拝借(感謝)したが難解です。

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5箇所目はれぴ君が改良母貝(イケチョウガイ×ヒレイケチョウガイ)を捕りたいということで、
5年前にささき君から教えてもらった場所へ行きました(快くOKしてくれて感謝)。
私が過去に捕ったところは、れぴ君の潜りだと厳しいので、命懸けではない優しい場所です。
改良母貝がたくさんいて良かったです。イケチョウガイと自然環境的には最悪です。
私は二枚貝を狙わずに、カワニナを探しましたが捕れず。写真右はれぴパパさんが、
捕ってくれた個体を頂きました(感謝)。ここで解散となりました。お疲れ様でした。
みなさんのお蔭で楽しかったです。一般200+高速92=292kmはまあまあしんどかったです。

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2025年10月5日は静岡県と愛知県で、れぴ君、れぴパパさん、西村で採集しました。
目的はサキガケカワニナの生息調査(最後の予定)です。1箇所目の待ち合わせ場所へ着くと、
れぴ君らは先に山へ入ったそうで、マダニがたくさん付いて大変だったそうです。
マダニは私の印象だと、静岡県・愛知県・滋賀県に多く、岐阜県・三重県・福井県は少ない。
この時期に静岡県の山へ無防備で入ればやられます。まだ刺されてなくて良かった。
1箇所目はイシマキばかりで、カワニナ種群は見られず。2箇所目は巻貝がいない。

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3箇所目はS先生がサキガケを見つけ、M先生に教えてサンプリングに成功し、
2021年にさわだ君と一緒に行ったが、カワニナ種群しかいなかった場所。
S先生はまだ生息していると思われているようなので、今回は徹底的にやりました。

2021年当時から道路や河川工事をしていて、この先が危うい感じはしていましたが、
写真のように真新しいコンクリート護岸と、全体的に水深がとても浅くて水が汚い。
カワニナ種群が僅かにいる程度。上流へ300mほど移動すると、水温の低い細流があり、
そこにカワニナ種群がまばらにいましたが、サキガケは殻すら見つけられず。
4箇所目は更に上流。れぴ君が探してくれましたが捕れず。この川は絶滅でしょう。

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5箇所目は2011年4月に初めて見つけ、文献を漁るもこれまで報告がない川でした。
その後に数人で上流・下流・支流と探しましたが、生息しているのはその場所だけでした。
2021年にさわだ君を案内した時はまだ多産していました。2024年2月には生息範囲が狭まり、
個体数も僅かになって風前の灯火でした。今回はその周辺も探しましたがおらず。

2024年2月とほぼ同じような状況で、乗用車3台分くらいの場所にだけ局在し、
推定生息数は30個体くらい。1時間の採集でこの川から絶滅させることが出来る状況です。
サキガケとカワニナ種群の両方とも、殻の皮が剥がれて白化した個体が多く、
健康状態が良いとは思えませんでした。健全な復活はもう不可能な段階かもしれません。
静岡県は一雲済川も絶滅した疑いが強いため、静岡県全体で30個体かもしれません。
家から100km以上離れているので、当ても無く新生息地を探すのも骨が折れます。

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静岡県の調査は終了。愛知県へ移動。6箇所目はサキガケがぽつぽついました。
ここはサキガケが世界で一番多い場所でしょう。域外保全や凍結保存も必要だと思います。

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7箇所目は2018年5月にサキガケがいて、2025年8月にタケノコカワニナだらけになった場所。
サキガケやカワニナ種群はいませんが、タケノコも2箇月で1/10くらいに減っていました。
S先生にご報告したところ、降水によって塩分が下がった影響かもしれないとのこと。
水面近くの水を舐めたら、塩分5‰くらいだったので、タケノコにしては薄いかもしれません。
ここで解散となりました。お疲れ様でした。楽しかったです。ありがとうございました。

サキガケカワニナの和名と学名の由来は、さわだ君がここに記していますが、
勝手に要約すると、ヤマト集群の中で最も早く琵琶湖から外へ進出したことに因むそうです。
今のままでは日本産カワニナ科貝類の中で、最も早く絶滅するのがサキガケだと思います。

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