カワニナ図鑑の採集ページへ載せた、垂直潜行の図ですが、ここでも少し書きます。
私は小学生時代にスイミングスクールへ通い、バタフライ以外はほぼ泳げるようになり、
中学生時代は水泳部で、1日7500mを泳いだこともあります。水泳は得意な方です。
素潜り(スキンダイビング・シュノーケリング)は、子供の頃に海で1回だけ試して、
排水が上手く出来ず、海水をがばがば飲んで、死にそうだった記憶が鮮明に残っています。
大人になってシライシカワニナを捕るため、マスク・シュノーケル・フィンを装着して、
沖の白石近くにアンカーを降ろした船から飛び込み、おもっきり湖水を飲んでしまい、
ほぼ溺れた状況になり、フィンの機能を無視して、平泳ぎで何とか沖の白石へ辿り着き、
岩にしがみ付きました。そしてPさんに見守ってもらい、20分ほど素潜りの練習をしました。
初心者が沖の白石に飛び込んで、素潜りの練習をしたのは、私くらいではないでしょうか。
何が言いたいかというと、水泳と素潜りは違う。過去の記事でも水泳に長けた人が、
素潜りは出来ませんでした。Mさんは素潜りは出来るが、水泳は苦手と言っていました。
素潜りが出来ない原因で、最も大きいのが勇気、そして少しの技術です。
水面から潜り始めると、1~2mは誰でも到達できます。3mくらいから急に命の危機を察して、
脳(扁桃体)から引き返せと命令が出ます。それを無視してより深くへ潜る勇気があるかです。
3mの壁の克服は全く出来ない人と、練習で少しずつ深さを伸ばせる人に二分されます。
全く出来ない人は諦めましょう。生まれ持った危機回避能力が高いのだと思います。
勇気のある果断な人は、潜る技術を覚えて、より楽に採集できるようになりましょう。
それがこの図ということです。斜め潜行はゆっくり深くなり、進む場所を常に目視するため、
気楽に潜ることが出来ます。しかし、捕る行為をする時間はほとんどありません。
垂直潜行は頭をおもりにして、湖底まで落ちて行くような感じで、逆立ちに成ります。
急激に水深が変わり、浮上時は頭上を見ないため、水面までの距離が長く感じます。
恐怖心に打ち勝つ勇気は必要ですが、効率的で何度も続けやすい潜り方です。
脳の命令を無視し続けるは疲弊しますので、水深4~7mで垂直潜行をしばらく行ったら、
0~3mで斜め潜行するなど、交互に行うことで精神的に長時間続けることが出来ます。
私は8~9mまで潜っていますが、10m以深は無理です。ここにも壁があるのだと思いますが、
カワニナ採集は6m潜れば、たいていの種類は把握できるので、克服できなくても良いです。