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2021年7月3日はヤマノカミくんと琵琶湖で採集しました。
目的は先日の暗岩の全貌と、そのカワニナ相、ヒラガマノセガイぽいの探しです。
前回と違うのは、弱い風波があり、網を持たず、岸から暗岩まで直行することです。
‏‎14時07分19秒に入水し、ひたすら泳ぎ続けて、‎14時22分53秒に‏444m沖の暗岩へ両足が着く。
15分34秒間も掛かりました。弱い風波でも沖へ泳ぐのは、かなり体力を使いました。
船も凄い速度で通るので、自分の存在をたまにアピールする必要があって、気も使います。

暗岩の全貌を把握すべく泳ぎます。暗岩は波を打った感じで、水深1~3mと高さが変わり、
その山になる部分は、ほとんどの場所で足が着きました。全体の形状は凹の字のようで、
だいたい100×100mほどの広さでした。岸から最も遠い足が着く場所は459m沖でした。
岸から暗岩へ到着するまでは、水深0~4mで、3m程度の場所が多く、底は砂がほとんどです。

凹の字のへこんだ場所あたりで、湖底から泡が出ているのを目撃ました。
近付いても触っても、水温変化はなかったので、メタンなのでしょうか。わかりません。
ヒラガマノセガイぽいのを探しましたが、ニセマツカサガイ琵琶湖型2個体と、
タテボシガイが山ほどいるだけでした。他にセタシジミぽいのが数個体ほど見られました。
動画です https://youtu.be/BP5KPpKHOyw

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暗岩全体から無作為に38個体のカワニナ属貝類を採集しました。
前回はフトマキカワニナぽい種類だけでしたが、タテヒダカワニナぽい種類も捕れました(左)。
イボカワニナ種群かサザナミカワニナか、よくわからないのが1個体だけ捕れましたが、
胎殻が出なかったので同定保留中です。中央は西浅井町大浦で捕ったらまずクロだし、
右は高島市高島地区あたりで捕ったらまずタテジワです。でもここは違うんです。

フトマキぽいのは前回のと合わせて、36個体から胎殻が出て、35個体がヤマトそっくりで、
1個体は寄生虫の影響なのか、極小で特徴が出ていないだけで、これもおそらくヤマト系。
フトマキのホロタイプの胎殻とは全て違うものでした。これはどういうことなのでしょうね。
謎は深まりましたが、気軽に行ける場所ではないので、これで調査はひとまず終了です。