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淡水貝類研究会24回やちりぼたん49(1-2)により、滋賀県の二枚貝について、
新知見が増えたため、備忘録的に整理します。未同定シリーズはこの次にします。
2018年夏に琵琶湖でひたすら二枚貝を捕っていたのは、事前に情報を頂いて探していたのです。

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イシガイとタテボシガイは、系統的に識別不可能で、亜種を分かつものではなく、
同じとして見なす場合に、イシガイ(琵琶湖型)という考え方もあったのですが、
タテボシガイの移入個体を、イシガイとして解析している疑いもあるため、
今後もタテボシガイで良さそうです。ただ、琵琶湖にタテボシガイ、淀川にイシガイで、
それが亜種関係というのは納得がいかないので、もしかすると別種関係なのかなぁ。

これまで私がオトコタテボシガイとしたものは、全てニセマツカサガイ琵琶湖型でした。
分類学的な問題があり、研究段階なため、あまり詳しく書くのは控えますが、
もしかするとセタイシガイが、シノニムの沼から、サルベージされるかもしれません。

タガイ、ヌマガイ、マルドブガイ、オグラヌマガイは、形態と遺伝の両面で、
非常に難しい状況で、ドブガイ種群と呼んだ方が良いかもしれません。

ドブガイモドキは1966年に採集された標本が、見つかったことが報告されました。
夏に探していたのですが、1つも捕れませんでした。現在は絶滅か絶滅寸前かもしれません。

メンカラスガイはカラスガイの1型として、整理する説もあったのですが、
どうやら系統的には別種レベルで、メンカラスガイとして生き残りそうです。

来年こそは琵琶湖でオトコタテボシガイとドブガイモドキを捕りたいなぁ…。