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2018年8月25日はササキ君と琵琶湖に潜りました。
採集2日前に寝相が悪かったのか、右足脹脛に痛みが出て、階段とかキツイ状態に。
この状況で沖島へ行くのは迷いましたが、寒くなってから行くのもキツイと思って決行。

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過去に潜って二枚貝がたくさんいた場所へ。写真はたった21分間での成果です。
上がササキ君、下が西村です。琵琶湖淀川水系は303(潜水134)箇所調査しましたが、
オトコタテボシガイが水深0.5~3mという浅さで、たくさん捕れるところは他に知らないです。

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2箇所目です。左がササキ君、右が西村の成果です。ここも21分間潜りました。
1箇所目と比べるとタテボシガイの割合が高いですが、それでもまあまあ捕れました。
ここはカワニナ拾いもしましたが、大変に興味深い個体が捕れました。

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タテヒダ、イボ、チリメン、ヤマト、ハベ?、その中に変なのが混じっています。
浅場の岩の上にいました(下方動画有り)。シライシカワニナにそっくりだと思いました。
ここでは不明種とします。ヤマト似という意見も頂いたので、各部を確認します。

沖島のヤマトのほとんどは結節型で、殻口を手前に向けた場合の体層は、
顆粒を縦肋として数えると3~5個です。写真左下から4番目のは4個です。
不明種は縦肋や顆粒はなく、螺肋が6本あります。顆粒が繋がって、螺肋化したとしても、
3~5本じゃないと不自然です。この数え方だとシライシは6~8本が多いです。

不明種は殻頂に近いほど、顆粒になって、ヤマトぽさがあるようにも見えます。
しかし、ヤマトは殻頂に近いほど、顆粒として分離せず、縦肋になることが多いです。
不明種とヤマトは逆です。また、不明種の顆粒はヤマトよりも楕円形になっています。

螺層角はヤマトよりも狭く、丸っこいよりも、細長い印象を持ちます。
殻色はヤマトのほとんどが黒色なのに対して、不明種は赤黒いです。

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胎殻です。眠くて撮影がいい加減だったので、こんなものしかありません。
ヤマトに近いようにも見えますが、シライシ要素も入り込んでいるような。
そもそも両者の胎殻は似ているし、私は胎殻だけで同定できるとは思っていませんが…。

沖島では今回の不明種に似た個体も過去に採集しています。これです。
体層は螺肋化していますが4本です。殻頂に近いほど、顆粒として分離せずに縦肋です。
しかし、螺層角や殻色は不明種に近いです。胎殻はヤマトそのものな感じがします。
これはヤマトの変型で良いかなと思っています。不明種はその程度が甚だしいだけかな。
結局はよくわかりませんが、一部の人たちが見たら、未記載種って言われそうです。


二枚貝拾いよりも、もっとちゃんとカワニナ採集すればよかったと、後悔先に立たずです。