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2011年7月17日はシゲさんと多景島でカワニナ採集です(命懸けシリーズ?)。
沖の白石で日焼けし、2週間経っても、まだ太ももが赤く、痒くてたまらない。
しかし、潜水採集できるのは、せいぜい9月末まで。一気に潜り溜めしておかねば…。
沖の白石の次に潜りたいのは多景島。タケシマカワニナが捕りたいからだ。
この島は昨年に、沖の白石とセットで、チャーター船(5万円÷9人)で行った。
定期船もあるが、1日1本で滞在時間は30分。これでは採集なんて出来るわけが無い。

3連休にカワニナ丸で行こう。mさんとtさんとtさんは都合が悪い。pさんは時間的に無理。
uさんは断られた(普通の反応)。sさんはカヤックやボートの経験者で自信がありそう。
しかも、断る理由が見つからずに保留ときた。OKしてくれそうな感じ(ニヤリ)。
最悪は1人で行く気だったので助かったぁ。旅は道連れですね。目的地は三途の川付近。

16日06時。徹夜で漁港へ海水を汲みに行く。困ったことにバスポンプが壊れていて、
サンダルで海へ入って、20L(12本)+1L(1本)=250Lを手で運ぶ。そして右肩を壊す…。
16日08時。天気予報を見る。沖の白石での経験から、風速4m以上なら中止。
天気予報Aは、03~08時は2~4m。09~16時は5~7m。風向は東。
天気予報Bは、03時と06時は1m。09時は4m。12時は1m。15時は2m。風向は北西。
両方の予報に共通するのは、早朝だけはイケルということである。17日の早朝に行くぞ!
sさんに電話する。17日03時に彦根市のコンビニで待ち合わせることに決定だ。

16日15時。徹夜の限界で寝る。16日21時に起きる。睡眠は取った。準備をする。
17日00時30分頃に家を出る。一般道を超~っ安全運転で、彦根市に02時15分頃に着く。
まずは多景島に近くて、駐車が出来て、カワニナ丸を膨らませることが出来る場所を探す。
ぜんぜんなーい。小河川の脇なら、なんとかなるかなぁと思案しつつ、コンビニへ。

sさんは遥々岡山から先に着いていた。おはよう。ちゃんと寝たかと聞くと、無睡だとぉ。
私は寝たが右肩が痛く、左目は痙攣でここ数日は、視点が合わないことも(病院行け)。
カワニナ丸の注意点を話す。荷物がほとんど乗らないから、大きなフィンとかは、
入らないよと話したとき、あることを思い出した。。。おれフィン持って来るのワスレタ!
しかも、フィンだけじゃない。シュノーケルとマスクも忘れた。素潜り用具一式を(焦)。
何やってんだわしは。sさんに前途多難と言われる。そのとおりです。でも行くぞ。

とりあえずコンビニだ。コンビニに売ってるかもしれない。かもしれない論のフル活用。
売ってた!シュノーケルとマスクは…。フィンはない。03時に売ってる店なんてない。
このシュノーケルとマスクは前に使っていたが、シュノーケルは排水弁が無くて、
すいとんの術みたいなもの。マスクは水が入るし、硬くて食い込み、ゴムは耳が痛くなる。
安物をフル活用する私だが、あまりにダメで、家に放置した代物。それを1580円で買う。
その気持ちわかりますか。フィンはないので靴だけ。それで多景島を潜る人って(乾笑)。

もういい。私はどんな悪い状況も乗り越えて来た。ブログに書いても伝わらないけど(辛)。
時間が無い。行くぞ。小河川の脇へ駐車。まわりは家が多い。エアポンプがうるさいので、
03時にやれる状況ではない。場所を探す。琵琶湖沿いに良いところを発見。そこへ駐車。
ここで今回の航行予定が決定。八坂町→多景島→八坂町(片道5.3kmで往復10.6km)。

カワニナ丸を膨らます。後部座席の背もたれは、注入口が壊れていて、空気が入らず。
しかも、沖の白石で本体から切れたので、ビニールテープで止める(爆)。まぁいいや。
長袖・海パン・靴・ライフジャケット・手袋を装着。日焼けが怖いので麦藁帽子も。
数日前に、太ももを日差しから隠すため、ホームセンターでタイツを探したが、
売っていなかったので、パジャマのズボンを履く(笑)。カワニナ丸の組み立て終わり。

カワニナ丸を琵琶湖の岸へ運ぶ。よく見ると底部分の空気が少し抜けている。
これも沖の白石から戻ったときに、空気が抜けてぺったんこになっていた。
それから何もせず、この日を迎える(爆)。どうするかsさんと相談。sさんの顔が暗い。
止めようと言い出すのが怖かったので、大丈夫だと言って琵琶湖へ浮かべる(無根拠)。

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04時45分頃に八坂町を出発(多景島も八坂町なんだけどね)。私は前部座席に乗る。
凪で良い感じ。sさんはカヤックやボートの経験者で、自信がありそうなので、任せてみる。
ぜんぜ~ん進まない。カワニナ丸が回転するし、進む方向が無茶苦茶。これはマズイ。
帰りは風波が今より強くなるだろうから、今のうちに練習しないと、本当に死ぬぞ…。
推進力が私のだいたい1割しかなく、進む方向が定まらない。ほとんど私が漕ぐことに。

沖の白石のときと違って凪で、漕いだら漕いだ分だけ進む。何て楽なんだろう。
sさんは力一杯に漕いでも、思うように進まないので、だんだん喋らなくてなって来た。
8~9割は私が漕ぎ、ぼんやりしていた多景島を、06時30分頃に捉えた。かっこいい島だ。
06時40分頃に桟橋へ上陸。2時間5分も掛かった。09時以降の風波が怖いので、
09時に八坂町へ戻るならば、逆算すると07時頃には、多景島を出ないといけいない。
すると採集時間は20分以下。これなら定期船(滞在時間30分)で来た方が長いやんか。

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多景島は見塔寺の敷地で、入島料200円が必要なため、とりあえず見塔寺へ行く。
こちらが来るのをわかっていたかのように、美人の尼さんが登場(多景島は有人島よ)。
昨年よりふくよかに? これから採集許可の交渉するので、口が裂けても言えませんが…。
200円を払う。桟橋から潜って良いか尋ねると、少し渋い顔をされたが、許可はもらえた。
お賽銭箱にケチの私が100円を投入。金額が低いと、やっぱりダメと言われそうだから(笑)。

多景島の案内放送が大音量で聞こえる中、桟橋へ戻って、採集の準備をする。
そのとき尼さんが桟橋へ(緊張が走る)。今回の許可は特別だからね。と念を押された。
昨年と全く同じだ(昨年も特別って言ってたね。とは口が裂けても言えませんが…)。
昨年もお世話になりましたと言うと、尼さんも私のことを思い出してくれたようだ。
そして、尼さんが立ち去るとき、島に美人がいたとブログに書きましたよ。と言うと、
完全にスルーされたが、歩きながら笑顔がこぼれていた。よしっ。これで採集できる(爆)。

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sさんは大きなフィンを着けて潜る。いいなぁ。私なんて普通の靴だよ。
やっぱりシュノーケルとマスクはヒドイ。これはザ・安物だね。形だけの代物。
靴だと素足よりも、バタ足が進まない。でも岩礁に素足は、確実に傷だらけになる。
手で掻いて潜る。フィン無しでは水深3mが限界。sさんが話しかけて来ても、
フィンがなくて、水中で静止できなく、岩にしがみ付く。それでも一生懸命に約1時間。
私の目的のタケシマカワニナは64個体、チクブカワニナ33個体。十分だ。ホッとした。
sさんはタケシマカワニナ17個体、チクブカワニナ39個体。フィンに靴が勝った瞬間だ(笑)。

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さぁ、八坂町へ戻るぞ。桟橋に戻って、琵琶湖を見渡す。白波が立っている(苦笑)。
立派なバスボートに乗ったバサーが、桟橋にいる私たちに向かって、話し掛けてきた。
バサ:それゴムボートか。
西村:そうです。
バサ:波高いけど、それで戻れるか? これでも波高くて怖いのに。
西村:大丈夫です。2週間前はもっと高い波で、沖の白石へ行ってました。
バサ:うへぇ。まぁ水温は高いし、転覆しても死にはしないわな。乗せてやろうか?
西村:大丈夫です。GWは竹生島へ行ってました。水温10℃でした。
バサ:うへぇ。これよりゴムボートの方が、波には安定して良いのかもなぁ。
西村:これしぼんでいるところがあるので、穴開いているかもです。
サバ:うへぇ。まぁ気をつけてな。
西村:明日の新聞を見て下さいね。
などとやり取りをする。とても親切なバサーさんで、お気持ちだけ頂きました。
私も同じ立場なら、同じこと言ったかも。波高いときに、普通はほっておけないです。

さて、写真上を見て下さい。ビニールテープで止めていた後部座席は、
当り前のように外れてしまい、右上のような状態に。この状態で後部座席に乗ると、
バルブのところが背中を突いて痛く、バルブが開く恐れも高いため、サンダルを装着(爆)。
背もたれはサンダル(カイ○ズで買った498円のクロッ○スもどき)ということに。

底部分の空気が抜けて、張りがありません。とりあえずsさんが空気を入れる。
すると私の耳にシューという音が…。やっぱり穴が開いていた。でも私は焦らない。
カワニナ丸に付属していて、1度も使っていない、補修キットを持って来ていたからだ。
それを開いてみる。ゴム製生地と接着剤が入っていた。ゴム製生地はこの穴に、
明らかに合わず、付けられそうに無い。接着剤をたくさん付けてふさいじゃお~う。
接着剤の蓋を破って押す。出て来ないぞ(汗)。強く押してもダメ。無理やり割ってみる。
中で接着剤が完全に固まっている。全く使い物にならず(滝汗)。うへぇ。大丈夫じゃない!

あのバスボートはもう見当たらない。穴をふさぐものは何かないか探す(焦)。
背もたれに貼っていたビニールテープが目に入った(写真上の右上の白いクシャクシャの)。
一度はがれて、ちょっと水が付いているが、ビニールテープを無理やりに貼ってみる。
sさんが空気を入れる。漏れる(滝焦)。気合で貼り直すと、漏れなくなったぞ(滝喜)。
八坂町へ戻るまでは、絶対に持ちそうに無いが、しばらくは役に立つかも(希望的観測)。
桟橋から笑うしかない、白波を眺めながら、カワニナ丸を浮かべた。八坂町へ戻るぞ!
(後編へつづく)