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和名タテヒダカワニナ  (縦襞川蜷)
学名 Semisulcospira (nakasekoae) arenicola Watanabe and Nishino, 1995
Semisulcospira arenicola Watanabe and Nishino, 1995 ※略記
分類カワニナ科 カワニナ属 ナカセコカワニナ集群 タテヒダカワニナ種
写真
トポ
タイプ
原記載 模式産地(ホロタイプ/Fig. 14a-c)は1986年8月15日(ホロタイプのラベルは1986年8月13日)に彦根市薩摩町の琵琶湖北湖(水深3m)。
分布 琵琶湖、瀬田川(瀬田川洗堰上流)及び余呉湖。宇治川・淀川での記録は誤同定の疑いもある。琵琶湖疏水に記録はあるが現在は見られない。諏訪湖などに移入。
環境 浅場〜深場の岩礁〜泥底まで見られて傾向がない。
形態 次体層の縦肋数17(12〜25)本程度。体層の膨らみが弱く、殻口がやや小さく、螺層角が狭い。 縦肋は著しい襞状で、体層か次体層より上方へ見られる。平滑な個体は琵琶湖北湖(東岸)に多く、ホソマキカワニナとされて来た。
備考 本種は2022年に分類が大幅に見直された(イボカワニナの備考参照)。 従来のタテヒダカワニナ S. (Biwamelania) decipiens (Westerlund, 1883) と 従来のホソマキカワニナ S. (B.) arenicola Watanabe and Nishino, 1995 は、形態や遺伝から同種と見なされた。 しかし、学名 S. (B.) decipiens (Westerlund, 1883)イボカワニナとされた。 それによって本種はホソマキカワニナ S. (B.) arenicola Watanabe and Nishino, 1995 とされるべきだが、 長年浸透してきた和名のタテヒダカワニナが消えることになる。そのため和名はタテヒダカワニナ、学名はホソマキカワニナという結合が成された。

タテヒダ近似種群(タテヒダカワニナオオウラカワニナケショウカワニナシノビカワニナサザナミカワニナの5種)は、 分布・環境・形態での識別は、典型的な個体を除いて困難を極めるため、写真には他種よりも高い割合で、誤同定が含まれていることをご理解ください。

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