目次

和名カゴメカワニナ  (籠目川蜷)
学名 Semisulcospira (niponica) reticulata Kajiyama and Habe, 1961
Semisulcospira reticulata Kajiyama and Habe, 1961 ※略記
分類カワニナ科 カワニナ属 ヤマトカワニナ集群 カゴメカワニナ種
写真
原記載 模式産地(ホロタイプ/Figure 7A-F)は近江八幡市沖島町の琵琶湖北湖(沖島沖)で水深5〜10尋(9〜18m)。
分布 琵琶湖、瀬田川(瀬田川洗堰上流)。近年、琵琶湖南湖・瀬田川では生息報告が無い。
環境砂〜泥底の水深3m以深に多い。日本産カワニナ科の中で最も深い場所に生息する。 文献28によると、琵琶湖の南湖では3m以深に多く、北湖では8〜20m(30mまで)に多いとしているが、 琵琶湖北湖(高島市安曇川地区)では水深3〜4mに幼貝が現れ、4m以深から成貝が増える印象がある。水深4〜8mは殻長40mmを超える大型個体はほとんど見られない。
形態 次体層の縦肋数20〜38本、縫合の括れがやや強い。 縦肋と螺肋が交わり、顆粒を形成し、籠状に見えるが、付着汚れで確認し難いこともある。 胎殻数が少なく大型になるまで保育する。
備考 文献17には体層が膨らまず顆粒のあるタイプと、体層が膨らんで顆粒がないタイプの写真が掲載されている。 文献18の標本写真はその中間型のような印象を持つ。これは環境変異や生態型などの違いと思われる。 琵琶湖の貝曳漁で食用貝類と混獲され、堅田漁港では大量に捨てられている。 堅田漁港では本種などを水揚げして、岐阜市がゲンジボタルの餌として購入し、河川への放流を続けていたが、現在は問題視されて行われていない。

目次