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和名カワニナ
学名Semisulcospira (Semisulcospira) libertina (Gould, 1859)
分類カワニナ科 カワニナ属 カワニナ亜属 カワニナ種
写真
分布日本全国(北海道・本州・四国・九州・南西諸島)。
環境岩石〜泥底で水温の低い河川を中心に見られ、 上流域から中流域、湧水地、細流などに多い。山間部で見られるカワニナ科の代表種。平野部と山間部の中間付近の河川では、 流速の速い場所に本種、遅い場所にチリメンカワニナが多い。 希に汽水域でも見られ、ゴマハゼやイシマキと一緒に見られる場所もある。
食感は良いがやや苦い。
形態 殻底肋6本以上(平滑で数え難いこともある)で縦肋はない。 胎殻はチリメンカワニナと比べると、縦肋が無く、やや小さく、数が多い傾向にある。 本種とチリメンカワニナは典型的な個体であれば、 縦肋の有無や胎殻などで区別は容易だが、中間型のような個体が多く出現するため、正確な同定は極めて難しい。
備考 地域変異が著しく、多くの種が記載されているが、それらは亜種未満と見なした。 但し、隠蔽種が含まれている可能性はある。

ゲンジボタルの餌として各地に移植されている。 この中にはチリメンカワニナも含まれているであろう。 琵琶湖産のカワニナ科も移植され、餌として不適と考えられるカゴメカワニナが多い。 水深3〜30mの湖底に生息するカゴメカワニナは、 水深の浅い流水環境では長く生きられず、ゲンジボタルの餌としても命の無駄が大きい。 移植は遺伝子汚染や自然破壊に直結するため行うべきではない。

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