小道具
入水・運搬
●胴長
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胴長(ウェーダー)は川へ入って、たも網を使う場合に使います。 主にウエストとチェストの2型があり、胸元にポケットのあるチェストタイプがおすすめです。 胴長は破れて水漏れすることが多く、予備を持って行くと良いです。 現地で穴が開いた場合は、強力補修テープを貼ると応急処置になりますが、凹凸のある長靴部分の補修は難しいです。 確実性が高いのは、シリコーン材を塗って、1日ほど待つことです。
●網袋
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川でジッパー袋を持ち歩くと、片手がふさがってしまうため、網袋(スパバッグや洗濯ネット)へ入れ、胴長に括りつけると便利です。 パセットで括ると取り外しが楽です。
●箱眼鏡
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流れが速い場所の底成魚を採集する場合に役立ちます。
●手洗水
ペットボトルに水道水を入れて持って行き、魚捕り終了時に手を洗うために使います。 魚を撮影用ケースへ入れて撮る際に、濁った川の水ではなく、水道水を使えば綺麗に撮れます。
●巾着袋
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たも網は濡れたり汚れたりするため、巾着袋(百均)などに入れます。 電車など公共交通機関で移動する際に、むき出しのたも網を持っていると、人目が気になって恥ずかしくなります。 巾着袋へ入れることで、網かどうかわからなくなるため、気が楽になると思います。
●運搬用タンク
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魚を持ち帰る際に使います。冬場は小型魚20匹ほどをタンクへ入れ、1日経っても酸欠で死ぬことはまずないですが、 夏場は1〜2時間で全滅することがあります。高温で魚が弱ったり、 暴れて怪我をしたり、魚の屎尿で水が汚れ、1匹でも死ぬと更に水質が悪化します。 多量の糞をするフナ類のような魚は、 現地で充分に屎尿させてからタンクへ入れ、頻繁に水換えする必要があります。 高水温時は魚が活発になって、酸素を使う量が増えるため、単純にエアレーションをすると、逆に状況が悪化します。 魚が運搬時に死ぬ原因のほとんどは、酸素不足やエアレーションをしないためではありません。 何よりもまず水温を上げないことが重要です。 氷などを入れて、水温を下げれば、魚は不活発になって、酸素を使う量も格段に減ります。
●クーラーボックス
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小型クーラーボックス(水色)は、夏場に魚を入れたジッパー袋を入れます。コンビニで良く売られている、かち割り袋詰め氷を入れると、より魚が死に難くなって良いです。 大型クーラーボックス(黄色)は、水と魚を入れて、コンビニで買った氷で、水温5〜15℃になるまで下げます。これで半日は大丈夫です。 エアレーションをしていた頃は、魚はよく死にましたが、氷を入れる方法に変えてから、ほぼ死ななくなりました。 水温5℃以下にすると仮死状態になることもありますが、水温を上げると呼吸を再開するため心配は無用です。
例として2016年9月2日21時頃に、クーラーボックスに川の水と氷を入れて水温を下げ、タニガワナマズ3匹を入れました。 3日07時頃まで氷だけを継ぎ足しで生存。同じ水を使って、小型クーラーボックスに1匹、ジッパー袋に1匹ずつ2袋を、保冷バッグに入れました。 そしてNさんは電車で250km以上移動。3日10時過ぎに到着して、3匹は生きていたそうです。 水温を下げるだけで、13時間も同じ水を使って、エアレーションや酸素充填もしていませんが、生きて持ち帰ることが出来るのです。 これが水温を下げずに、エアレーションをしていたら、死んでいたことでしょう。
発砲スチロール(大)に収納
道具 解説 ヘッドライト 夜の採集で使用頻度が高い。 ハンドライト ヘッドライトの光量を補完する。 水中ライト 素潜りや雨で使う。 撮影用ライト 撮影用水槽に乗せて使う。 小型ライト 源流部の山へ入る際の予備ライト。 ブラックライト 生物に紫外線を照射して光る場所を確認。 電池 ライトが一晩使える充電池の量。 撮影用水槽 自作ミルソー(N-1000・(N-1600FS)。 バット 魚を上から観察や撮影。 簡易濾過器 筒に濾過ウール。川の水を綺麗にして撮影。 水温計 河川湖沼の水温を測る。 比重計 汽水域の塩分を測る。 巻尺 大型魚の長さを測る。 ノギス 小型魚の長さを測る。 魚掴み 魚を掴んだり重さ(計量機能付き)を測る。 軍手 マガキ、粘液、マダニなどの対策。 ビニール手袋(長) 冬場の手のかじかみやマダニなどの対策。 標識ロープ 急斜面の昇降に使う。
道具 解説 ジッパー袋 魚の運搬など多用途。 油性ペン 耐水性。ジッパー袋に産地などを書く。 レインコート 雨中の採集で使用。 靴(予備) 靴が水没したときの予備。 クマ除け鈴 源流部の山へ入る際に必須。 虫除けスプレー マダニやツツガムシからの忌避。 テープ 数種ある。道具や胴長が壊れたときに使う。 瞬間接着剤 胴長の靴に穴が開いた時に応急処置でふさぐ。 やすり やすの先端を研いで尖らせる。 ナイロンライン 裁縫針を使って網などの破れを縫う。 ろうそく ドライスーツのチャックに塗って滑らかにする。 S字フック ドライスーツのチャックの開閉。 網袋(小) 貝などを一時的に入れる。 網袋(中) 魚などを一時的に入れる。 三又鍬 釣り餌のミミズを掘る。 カニとりくん エビたも網(伸縮)。夜に魚を掬う。 鑑賞魚用ネット 浅場での採集。タンク内の魚を掬う。 水汲みバケツ 長い紐が接続。高所からの水汲み。
●発砲スチロール(大)
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小道具を入れる箱として使っています。プラスチックの箱は硬いため、車の揺れで中の物がぶつかって壊れたり、箱自体が周りの物を傷付けます。 また、想定外の魚が捕れて、それを持ち帰る際に、箱の中身を出して使うことも出来ます。 水を入れてイワトコナマズを運んだこともあります。上の画像と表は春の道具で、夏は瞬間冷却パック、冬は使い捨てカイロなども入れます。 また、ハサミや爪切りなどの小物は、バッグへ入れて採集地へ持って行きます。
●ビニール手袋(長)
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冬場に手がかじかまないように必須です。汽水域ではビニール手袋をした上に軍手をはめると、マガキなどをより安全に触れます。 使用後は結露によって、雑菌が繁殖しやすく、そのまま放置すると、悪臭で使えなくなります。 そのため使用後は乾燥剤を多めに入れ、1日ほど乾燥させてからしまいます。 悪臭は熱湯を入れると消えますが、引っ繰り返して乾かし、乾燥剤を入れておかないと、悪臭は再び戻ります。
●ライト
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夜間の採集に使います。胴長とたも網を使った採集は、明るいヘッドライトが適しています。 エビたも網などでの採集は、魚にライトを照らすため、明る過ぎると魚が目を覚まして逃げられます。 そのため魚を長く照らさないようにするか、明る過ぎないライトが良いです。 充電式電池を毎回フル充電にしてから採集へ行けば、 常に明るい状態から続けられ、使用した時間によって、交換時期も分かりやすくて良いです。
●ジッパー袋
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食料品用のジッパー袋(フリーザーバッグ)は、水を入れてもこぼれないため、運搬用タンクの予備として使えます。 運搬中に共食いする可能性がある種類は小分けに出来ます。 川へ入る際にジッパー袋をポケットへ入れておけば、捕った魚をバケツまで持って行くのが面倒なとき、一時的にジッパー袋へ魚を入れられて便利です。 また、ジッパー袋に水と魚を入れ、更にジッパー袋に入れて、宅配便で送ったことが何度もあります。
●比重計
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塩分を測ります。精度を確認したところ、写真のインスタントオーシャンは約1.5‰高く、ディープシックスは約1.5‰低く表れました。 商品によって多少の誤差があることは、認識しておく必要があります。
●ノギス
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小型魚はノギスで測ります。全長や各部の長さは、点から点で測るため、定規や巻き尺では正確に測れません。
●源流域採集の安全小物
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源流部の山へ入る際は、平野部での採集よりも、気を付けることが増えます。 クマと遭遇する可能性が高まるため、クマ除け鈴を胴長に付けます。 マダニ(主に4〜11月)やツツガムシ(東北・北陸は主に4〜6月/それ以外は主に10〜12月)対策に、ディート30%虫除けを付けます。 夜間にヘッドライトが壊れたり電池が切れると、暗闇になるために下山が出来なくなります。 そのため小型ライト(百均)をポケットなどに入れておくと安心です。
●発砲スチロール(小)
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保冷バッグにジッパー袋を入れると、高温を防ぐことが出来ます。家まで持ち帰る場合は、瞬間冷却パックを使うと、より効果が大きくて良いです。 普通の淡水魚は水温5〜15℃にするのが理想ですが、秋冬に捕れた無効分散系の汽水魚は、水温15℃以下になると、低水温で死ぬ恐れが出ます。 その場合はジッパー袋に直接触れない場所に、小さいカイロなどを貼っておくと良いです。 牛丼容器は釣り餌(赤虫・ゴカイ類・ねり餌)などの高温対策に便利です。