濃尾平野の淡水魚(12)








チチブ
 Tridentiger obscurus (Temminck and Schlegel, 1845)
   
   
汽水域に多く見られて、ハゼ釣りの外道としてよく釣れます。



ヌマチチブ
 Tridentiger brevispinis Katsuyama, Arai and Nakamura, 1972
   
   

長良川河口堰でボラを狙う
春に大群が川に遡上してくることがあります。汽水域では真冬の優先種となっている場所もあります。



シモフリシマハゼ
 Tridentiger bifasciatus Steindachner, 1881
   
    
    

床固めブロックに点々といた
真冬の汽水域でも多く見られて目立つ魚です。



アカオビシマハゼ
 Tridentiger trigonocephalus (Gill, 1859)
汽水域などで採集されることがあるようです。 梅村さんによると2007年に汽水域で1個体を採集されたそうです。



ショウキハゼ
 Tridentiger barbatus (Günther, 1861)
   
   
これまでに4地域で確認しました。特に汽水域で5〜6月頃の夜釣りでしばしば釣れます。



ボウズハゼ
 Sicyopterus japonicus (Tanaka, 1909)
   
 
長良川河口堰でボラと水流にあおられる 上下同時に水流にあおられる
水面と垂直に張り付く ウツセミカジカが近くを通過
魚道である程度育った個体 激流と静水
濃尾平野では希
春に長良川河口堰で希に見られます。成魚は希です。



トビハゼ
 Periophthalmus modestus Cantor, 1842
  
   
    
 
背中を底に着けてから胸鰭で進む 冷凍赤虫の塊をついばむ
護岸があるため移動範囲が狭い 全て右へ逃げる
河口干潟や汽水域を中心に数箇所で確認しています。



チワラスボ
 Taenioides snyderi Jordan and Hubbs, 1925
汽水域などで採集されることがあるようです。梅村さんらが2007年に汽水域で1個体を採集されたそうです。



クロホシマンジュウダイ
 Scatophagus argus (Linnaeus, 1766)
 
うなたろうさんが三重県で1個体を捕られています。 2020年12月12日に愛知県で1個体を採集しました。



アイゴ
 Siganus fuscescens (Houttuyn,1782)
汽水域などで採集されることがあるようです。



チョウセンブナ  国外移入種
 Macropodus ocellatus Cantor, 1842
現在は絶えた可能性が高いです。



カムルチー  国外移入種
 Channa argus (Cantor, 1842)
  
   

やすで触っても動じない

手掴みに失敗
生息水域は多いですが生息数は多くありません。 メダカやカワバタモロコが多く見られた名古屋市の用水路では、 急にカムルチーの幼魚が大量に捕れはじめて小魚が激減しました。 メダカやカワバタモロコは全く見られなくなり、 現在は環境悪化でカムルチーも見られず、カダヤシばかりになっています。



イシガレイ
 Platichthys bicoloratus (Basilewsky, 1855)
   
    
 
幼魚がひらひらと水面まで泳ぐ 止まると砂底の様に見える
ウツセミカジカが赤虫を狙う 手乗りさせてみた
春から夏にかけて汽水域で採集することがあります。



マコガレイ
 Pseudopleuronectes yokohamae (Günther, 1877)
汽水域などで採集されることがあるようです。



ギマ
 Triacanthus biaculeatus (Bloch, 1786)
   
    
 
上から見た泳ぐ様子 イサザアミ類を食べようとする
ふわっと上昇 回転する
汽水域で写真の1個体のみ確認しました。



アミメハギ
 Rudarius ercodes Jordan and Fowler, 1902
汽水域などで採集されることがあるようです。



クサフグ
 Takifugu niphobles (Jordan and Snyder,1901)
汽水域で水面近くを泳ぐ姿を確認しています。



その他
情報や記録の中で誤同定の疑いが高いものを記しました。 聞き込みではアユモドキなど驚くような情報を耳にしますが、それらは確証が得られないために記しませんでした。

マルタ  国内移入種
ウグイとの誤同定が疑われます。

ズナガニゴイ  国内移入種
ニゴイの幼魚との誤同定が疑われます。

タナゴ  国内移入種
他のタナゴ類との誤同定が疑われます。

イソギンポ
長良川確認魚種とされていますが、国道23号線よりも下流の高塩分水域の疑いがあります。

ジュズカケハゼ  国内移入種
ビリンゴや他のハゼ類との誤同定が疑われます。

メイタガレイ
長良川確認魚種とされていますが、国道23号線よりも下流の高塩分水域の疑いがあります。

アカシタビラメ
長良川確認魚種とされていますが、国道23号線よりも下流の高塩分水域の疑いがあります。