「同定できる写真撮影」ではアクリルケースを作るというハードルがあり、
誰でも手軽には始められませんでした。ここでは100均商品を代用し、簡易な撮影方法を模索しました。
100均でポリスチレンケース+下敷き+ハサミ+ライト+乾電池=550円を買えば揃います。
但し、アクリルケースとポリスチレンケースは、一見すると透明な入れ物で同じに見えますが、細かい部分は全くの別物です。
透明度(全光線透過率)はアクリサンデーを引用しました。
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No. |
1 |
2 |
3 |
4 |
方法 |
自作アクリルケース (N-1000) |
おさかな観察ケース |
魚観察用ケース |
スリムシュガーポット |
材質 |
◎アクリル |
◎アクリル |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
透明度 |
◎非常に高い(ガラス以上) |
◎非常に高い |
○高い |
○高い |
傷 |
◎傷付きにくい |
◎傷付きにくい |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
青み |
◎ない(無色) |
○弱い |
×強い |
○弱い |
隅のゆがみ |
◎ない |
◎ない |
◎ない |
◎ない |
たわみ |
◎ない |
△上部がたわむ |
△上部がたわむ |
◎ない |
魚の取り出し |
◎簡単 |
×手が入らない |
○狭いが取り出せる |
×手が入らない |
魚の位置固定 |
◎簡単 |
○幅が狭いので可能 |
×出来ない |
×出来ない |
価格 |
△約1500円(原材料費) |
×2139円 |
◎110円(セリア) |
◎110円(セリア) |
総合評価 |
◎90点 |
○65点 |
△40点 |
△40点 |
No. |
5 |
6 |
7 |
8 |
方法 |
メダカ撮影用ケース |
アリ観察ケース |
魚観察用ケース ロングサイズ |
SKキッチンポット (スリム、2色アソート) |
材質 |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
透明度 |
○高い |
○高い |
○高い |
○高い |
傷 |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
青み |
×強い |
△ある |
×強い |
△ある |
隅のゆがみ |
◎ない |
△少しゆがむ |
◎ない |
△少しゆがむ |
たわみ |
◎ない |
◎ない |
△上部がたわむ |
◎ない |
魚の取り出し |
×手が入らない |
×手が入らない |
○狭いが取り出せる |
×手が入らない |
魚の位置固定 |
○幅が狭いので可能 |
○幅が狭いので可能 |
×出来ない |
×出来ない |
価格 |
◎110円(セリア) |
◎110円(セリア) |
◎110円(セリア) |
◎110円(ダイソー) |
総合評価 |
△40点 |
△35点 |
△35点 |
△30点 |
No. |
9 |
10 |
11 |
12 |
方法 |
クリアシンプルケース ペンスタンド |
クリアクラフトケース ペンスタンド |
クリアケース トール |
飼育ケース |
材質 |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
△ポリスチレン |
透明度 |
○高い |
○高い |
○高い |
○高い |
傷 |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
×傷付きやすい |
青み |
△ある |
×強い |
△ある |
◎ない(無色) |
隅のゆがみ |
◎ない |
◎ない |
◎ない |
×強くゆがむ |
たわみ |
◎ない |
◎ない |
◎ない |
◎ない |
魚の取り出し |
○狭いが取り出せる |
○狭いが取り出せる |
○狭いが取り出せる |
◎簡単 |
魚の位置固定 |
×出来ない |
×出来ない |
×出来ない |
×出来ない |
価格 |
◎110円(ワッツ) |
◎110円(セリア) |
◎110円(ワッツ) |
◎110円(セリア) |
総合評価 |
×25点 |
×25点 |
×25点 |
×20点 |
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自作アクリルケースは観察・撮影用に優れていますが、作る手間と時間が掛かって約1500円と高価です。
市販品アクリルケースは買えば済みますが、2000〜7000円とより高価です。
100均のポリスチレンケースは、入手が容易で安価なため、雑に扱えるという大きなメリットがあります。
なお、100均でアクリルケースは売られておらず、1500円以下の観察ケースのほとんどはポリスチレンケースです。
●青みが気になる
同じミナミメダカを撮影しました。
魚観察用ケース(仕切り板)は青み掛かって、自然な色が失われて、やや暗くなっています。
ポリスチレンケースは観察用としてはおすすめしますが、
後に同定や記録を残すために使う、撮影用としてはおすすめできません。
雑に使うポリスチレンケース、確り撮影するアクリルケース、という使い分けが良いと思います。
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魚観察用ケースへ小さな魚を入れると、奥行きが広いために、動き回ってピントが合わなかったり、
魚の横から撮影したい場合に、手前で固定させるのは難しいです。
そうした場合に仕切り板があると便利です。
作り方はとても簡単で、透明の下敷き(セリア)をハサミで切って、合うように微調整するだけです。
横133mmと縦74mmだけは気にして、後は適当でも問題ありません。
飛び出した部分はペンチや手で折ると、ライトを乗せる際に邪魔になりません。
●仕切り板いろいろ
スリムシュガーポットは蓋が出来るように、自立するものを作りました。
蓋をすることに拘らない場合は、魚観察用ケースと同じような仕切り板の方が便利です。
他のポリスチレンケースも同様に、透明の下敷きをハサミで切れば、色々な仕切り板が作れます。
半透明(表記は透明)の下敷き(ダイソー)は少し曇った感じの写真になります。
仕切り板はアクリルケースでも使えます。
●アリ観察ケースは仕切り板が不要
仕切り板を作ることが面倒な場合は、アリ観察ケースがおすすめです。奥行きが狭いために、タナゴ類や幼魚などの撮影に向いています。
体をくねらせることの多い、スナヤツメ・ドジョウ・ギンポ・ミミズハゼ類なども、強制的に真っすぐになるため、全身を横から撮る際に都合が良いです。
但し、狭いために魚を入れ難くて、脚が少し不安定で強い風で倒れます。一長一短があるために使い分けも良いと思います。
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夜に観察や撮影する際は、ポリスチレンケースの上から、白色の強いライトを当てれば可能です。
100均のCOBタッチライト(ホワイト)は、小さくて光量は十分で、ポリスチレンケースへ乗せると、安定性があって良いです。
問題は電池交換にネジを使っていることで、少し不便を感じますが、それ以外は満足できるライトです。
●ライトいろいろ
100均のCOB型LEDタッチライトは、
COBタッチライト(ホワイト)よりも少し大きく、乗せると斜めになりますが、光量がやや強くて、電池交換にネジを使いません。
問題は簡単にスイッチが切り替わることですが、結束バンド1本でロックが出来ます。
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ポリスチレンケースはバッグや道具箱へそのまま入れると、細かい擦り傷がたくさん出来て、撮影用ケースとしては使えなくなります。
布などに包んだり、密閉性の高い袋へ入れると、雑菌臭が発生しやすいです。
そこで梱包用緩衝シート袋へ入れて、確りと閉めずに入れると、多少の水滴くらいでは、雑菌臭も発生せずに、数日で乾燥するためにおすすめです。
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