小道具




●胴長
  
   
胴長(ウェーダー)は川へ入って、たも網を使う場合に使います。 主にチェストとウエストの2タイプがあり、胸元にポケットのあるチェストタイプがおすすめです。 胴長は破れて水漏れすることが多く、予備を持って行くと良いです。 穴が開いて予備が無い場合は、ゼリー状の瞬間接着剤を、穴に塗り付けてふさぐと、しばらくは使えます。 これは応急処置でしかなく、1〜2回の採集くらいしか持ちません。 家へ帰ったら、シリコーン材を塗り付けて、1日ほど経つと確りと補修されます。

●網袋
  
川でジッパー袋を持ち歩くと、片手がふさがってしまうため、網袋(スパバッグや洗濯ネット)に入れ、胴長に括りつけると便利です。 パセットで括ると取り外しが楽です。

●肘まであるビニール手袋
  
冬場にたも網などを使う場合は、手がかじかまないように、必須と言って良い物が、肘まであるビニール手袋です。 汽水域ではビニール手袋をした上に軍手をはめると、マガキなどをより安全に触れます。 使用後は結露によって、雑菌が繁殖しやすい状況になり、そのまま放置すると、悪臭で使えなくなります。 そのため必ず乾燥剤を多めに入れておきます。悪臭は熱湯を入れると消えますが、引っ繰り返して、拭き取って乾かし、乾燥剤を入れておかないと、悪臭は再び戻ります。

●箱眼鏡
 
流れの速い場所で、ヨシノボリ類などを採集する場合に、とても役立ちます。

●ライト
  
夜間の採集に使います。胴長とたも網を使った、力業での採集であれば、明るいヘッドライトが適しています。 エビたも網などでの採集は、魚にライトを照らすため、LEDの明る過ぎるライトは、魚が目を覚まして逃げられます。 そのため魚を長く照らさないようにするか、明る過ぎないライト(ハロゲンやクリプトン)が良いです。 電池は徐々に光が弱くなるため、交換の判断をする頃には、随分と暗くなっていることが多いです。 充電式電池を毎回フル充電にしてから採集へ行けば、 常に明るい状態から続けられますし、使用した時間によって、交換時期も分かりやすくて良いです。

●ジッパー袋
  
食料品用のジッパー袋(フリーザーバッグ)は、水を入れてもこぼれないため、運搬用タンクの予備として使えます。 運搬中に共食いする可能性がある種類は小分けに出来ます。 川へ入る際にジッパー袋をポケットへ入れておけば、捕った魚をバケツまで持って行くのが面倒なとき、一時的にジッパー袋へ魚を入れておけば便利です。 また、ジッパー袋に水と魚を入れ、更にジッパー袋に入れて、宅配便で送ったことが何度もあります。

●比重計
 
塩分を測ります。精度を調べたところ、写真のインスタントオーシャンは約1.5‰高く、ディープシックスは約1.5‰低く表れました。 商品によって多少の誤差があることは、認識しておく必要があります。

●ノギス
 
小型魚の全長や各部の長さは、点から点で測るため、定規や巻き尺では正確に測れません。ノギスで測ります。

●鑑賞魚用ネット
 
タンクに入った魚を選り分けるとき、手で1匹ずつ掬っていると、手間が掛かるため、鑑賞魚用ネットを使います。

●プラスチックバット
 
魚を上から観察や撮影するのに向いています。

●撮影用水槽
 
小型魚はアクリルケースで撮影しています。 詳細は「同定できる写真撮影(2)」に記しています。

●手洗水

ペットボトルに水道水を入れて持って行き、魚捕り終了時に手を洗ったりするのに使います。 魚を撮影用ケースに入れて撮る際に、濁った川の水ではなく、水道水を使えば綺麗に撮れます。

●巾着袋
  
たも網は濡れたり汚れたりするため、百均の巾着袋などに入れます。 電車など公共交通機関で移動の際に、むき出しのたも網を持っていると、人目が気になって恥ずかしくなります。 巾着袋へ入れることで、網かどうかわからなくなるため、だいぶ軽減されると思います。

●発砲スチロール(大)
 
採集の小道具を入れる箱として使っています。この箱は観賞魚店から無料で頂いた物です。 プラスチックの箱は硬いため、車の揺れで中の物がぶつかって壊れたり、箱自体が周りの物を傷付けます。 この発砲スチロール箱であれば、そうした問題が起き難いです。 また、想定外の魚が捕れて、それを持ち帰る際に、箱の中身を出して使うことも出来ます。 水を入れてイワトコナマズを運んだこともあります。

●発砲スチロール(小)
  
保冷バッグにジッパー袋を入れると、高温を防ぐことが出来ます。家まで持ち帰る場合は、瞬間冷却パックを使うと、より効果が大きくて良いです。 普通の淡水魚は水温5〜15℃にするのが理想ですが、秋冬に捕れた無効分散系の汽水魚は、水温15℃以下になると、低水温で死ぬ恐れが出ます。 その場合はジッパー袋に直接触れない場所に、小さいカイロなどを貼っておくと良いです。 牛丼容器は釣り餌(赤虫・ゴカイ類・ねり餌)などの高温対策に便利です。

●運搬用タンク
  
魚を持ち帰るときに使います。冬場は小型魚20匹ほどをタンクに入れ、1日経っても酸欠で死ぬことはまずないですが、 夏場は1〜2時間で全滅することがあります。高温で魚が弱ったり、 暴れて怪我をしたり、魚の屎尿で水が汚れ、1匹でも死ぬと更に水質が悪化します。 多量の糞をするフナ類のような魚は、 現地で充分に屎尿させてからタンクへ入れ、頻繁に水換えする必要があります。 高水温時は魚が活発になって、酸素を使う量が増えるため、単純にエアレーションをすると、逆に状況が悪化します。 魚が運搬時に死ぬ原因のほとんどは、酸素不足やエアレーションをしないためではありません。 何よりもまず水温を上げないことが重要です。 氷などを入れて、水温を下げれば、魚は不活発になって、酸素を使う量も減ります。

●クーラーボックス
  
小型クーラーボックス(水色)は、夏場に魚を入れたジッパー袋を入れます。コンビニで良く売られている、かち割り袋詰め氷を入れると、より魚が死に難くなって良いです。 大型クーラーボックス(黄色)は、水と魚を入れて、コンビニで買った氷で、水温5〜15℃になるまで下げます。これで半日は大丈夫です。 エアレーションをしていた頃は、魚はよく死にましたが、氷を入れる方法に変えてから、ほぼ死ななくなりました。 水温5℃以下にすると仮死状態になることもありますが、水温を上げると呼吸を再開するため心配は無用です。
例として2016年9月2日21時頃に、クーラーボックスに川の水と氷を入れて水温を下げ、タニガワナマズ3匹を入れました。 翌日07時頃まで氷だけを継ぎ足しで生存。同じ水を使って、小型クーラーボックスに1匹、ジッパー袋に1匹ずつ2袋を、保冷バッグに入れました。 そしてNさんは電車で250km以上移動。10時過ぎに到着して、3匹は生きていたそうです。 水温を下げるだけで、13時間も同じ水を使って、エアレーションや酸素充填もしていませんが、生きて持ち帰ることが出来るのです。 これが水温を下げずに、エアレーションをしていたら、死んでいたことでしょう。