濃尾平野の淡水魚(11)








マサゴハゼ
 Pseudogobius masago (Tomiyama, 1936)
  
河口干潟や汽水域の浅い潮溜まりのような場所に見られます。



アベハゼ
 Mugilogobius abei (Jordan and Snyder, 1901)
  
 
野菜類ミックスを食べて喧嘩 冷凍赤虫を眺めてから食べる
泥の上にいた 赤虫を頬張る
河口干潟や汽水域の浅い潮溜まりのような場所に多く見られます。



ゴクラクハゼ
 Rhinogobius similis Gill, 1859
   
   
    
    

手掴みに失敗

動きが慌ただしい
季節や年によってばらつきがあります。



シマヨシノボリ(九州以北集団)
 Rhinogobius nagoyae nagoyae Jordan and Seale, 1906
    
生息水域と個体数とも少ないです。



オオヨシノボリ
 Rhinogobius fluviatilis Tanaka, 1925
   
成魚の生息水域は非常に少ないです。 写真はひらっちさんに同定をお願いしたところ快くご教示下さり感謝致します。 ひらっちさんによると体長が10mmよりやや大きいことから、ヨシノボリ属の成長段階と大きさの関係を考えて、 鱗が第一背鰭周辺まで出来ているにも関わらず色素胞の出方が少なく臀鰭基部の模様などから、 ほぼオオヨシノボリだと思われるそうです。但し、クロダハゼ類(不明型?)の可能性も全くないわけではないそうです。



カワヨシノボリ
 Rhinogobius flumineus (Mizuno, 1960)
   
   
   
    
    

縄張り争い

異常行動(内臓に寄生虫?)
平野部よりは隣接する丘陵地にある清らかな流れに多いです。



トウカイヨシノボリ
 Rhinogobius telma Suzuki, Kimura and Shibukawa, 2019
  
   
    
    

冷凍赤虫を食べながら上昇

珍しく攻撃的な雄
ヨシノボリ属の中ではクロダハゼ類(不明型?)に次いで生息水域も生息数も多くて普通に見られます。



ビワヨシノボリ  国内移入種
 Rhinogobius biwaensis Takahashi and Okazaki, 2017
   
   
   
写真掲示板(2001年7月6日)に川口さんが ご投稿下さった写真1写真2はビワヨシノボリに酷似しており、 お願いして2007年9月下旬に案内して頂きました。 その際に写真1段目の個体が捕れました。複数の形態形質からビワヨシノボリと考えられました。 同時にクロダハゼ類(トウヨシノボリ型)も捕れました。 この採集から約9ヶ月間にわたって川口さんが育てられたビワヨシノボリを、 2008年6月に撮影させてもらったのが2〜3段目の写真です。 特に3段目の個体は典型的なビワヨシノボリの雄だと思われます。



クロダハゼ類
トウヨシノボリ型
 Rhinogobius kurodai f. OR (Tanaka, 1908)
   
   
   
   
   
    
    
    
    
    
    
   
    
    
 
ライトに反応して半回転 ライトを食物と勘違い
赤虫を頬張る ヤリタナゴからの圧力で移動

トウカイヨシノボリ×シマヒレヨシノボリ
  
   
    

ヨシノボリ属の雑種
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 
石沿いに移動する 野菜類ミックスを食べる
交雑している種類は不明
生息水域も生息数も多くどこにでも見られる魚です。 クロダハゼ類については同定(10)をご笑覧下さい。 ヨシノボリ属の雑種としたものは、 写真掲示板(2010年2月23日)にタロベエさんが ご投稿下さった写真を拝見し、 クロダハゼ類とビワヨシノボリの両方の特徴を備える個体だと思い、お願いして2010年3月下旬に案内して頂きました。 その際に捕れた12個体は多様な外見を持ち、全体としてはクロダハゼ類のバリエーションに含まれそうですが、 トウカイヨシノボリやビワヨシノボリの特徴も備えており、同定は不可能でした。 クロダハゼ類(奈良県産)とビワヨシノボリ(滋賀県産)は、飼育下で交雑することが知られています。 濃尾平野在来のクロダハゼ類生息地に、何らかの放流によってビワヨシノボリが進入して交雑し、 その交雑個体とトウカイヨシノボリが更に交雑するなど、複雑な状態になっているとしたら、多様な外見も説明できます。