ありがとうございました。ざっと数えてみました。側線は不完全、口髭は短い、
背鰭分岐軟条数10、臀鰭分岐軟条数10、埼玉県産、体高比2.8%、縦列鱗数34のようです。
注目すべきは側線です。臀鰭起部の上あたりで側線が途切れています。
こんな途切れ方をする日本産タナゴ類はいないと思います。ここで交雑個体ではないかと疑いました。
こうした出方をするのはたいてい側線が完全と不完全の交雑だと思います。
背鰭に紡錘型の斑紋が薄っすら見えるため、これで片方の親はアブラボテ属ではないかと思えます。
口髭が短いというのは、長い種類同士の交雑ではないと想像できます。他にも色々ありますが、
書き出すと長くなるので、ようするに、ヤリタナゴ×タイリクバラタナゴだと思います。
とても珍しいと思います。ただ私らしいことを言えば(すみません)、外来魚のタイバラがいるから、
ヤリタナゴは交雑によって、繁殖を阻害されているわけで、こうした交雑にも問題がありますね。
アブラボテは特に交雑個体が多いですが、もしかしたら、他のタナゴ類が産卵するところに、
アブラボテのオスが飛び込んで放精して交雑させ、繁殖を阻害してニッチ競争に勝つ戦略かもと…。
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